レジーのブログ(旧)

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「変わらないために変わる」チャットモンチーとくるりの場合

司会者「すっかり寒くなりましたねえ」

レジー「もう11月ですからね。この前スーパーで「年賀状の印刷承ります」って宣伝がありました」

司会者「年末だな」

レジー「この時期になると、あー今年出たあれもあれも聴いてない!みたいな感じに大体なるよね」

司会者「先日ツイッターでも投げかけましたが、今年のアルバムでこれは聴いとけよみたいなやつがあったらどんどん教えてほしいですね」

レジー「うん。05年からその年の私的名曲ランキングってのをつけててその時々で使ってるソーシャルメディアで発表してるんだけど、今年はここでやると思います。加えて、今年はアルバムについてもやりたいなあと」

司会者「今年の10枚的な」

レジー「どうせ広告ビジネスに絡め取られてるオピニオンリーダー風の雑誌群はやらないだろうからね。そういうのもあるので、ぜひいい作品あったら教えてください。重大な聴き漏らしがある気がするので、さすがにそれ知ってるだろってやつも歓迎です」

司会者「じゃあ今日は前哨戦的な感じで、今年出たアルバムについて何かやりますか」

レジー「そうですね。最近出たチャットモンチーの「変身」は外せない1枚だなあと」




司会者「2人になって、アルバムとしては初作品ですね」

レジー「もう聴いてて泣きそうになるアルバムだよね。何か直視できないというか、いろんな感情が溢れてきてしまう」

司会者「ライブ見た時もそんな感じでしたね」

レジー「そうね。去年のカウントダウンジャパンと今年のロックインジャパンで2回見たんですが。もう立派すぎて。やっぱり3人から2人になると、ステージ上での見え方は全然違うんですよ。3人のライブを何度も見てるだけに、ちょっとさびしい感じになっちゃうのは否めない。その中でいろんなトライしながら音を鳴らしている姿にほんと感動しましたね。冬も夏も」

司会者「「Yes or No or Love」のあっこちゃんのドラムとキーボードの二刀流とか」

レジー「あれもねえ。おお!と思った。ただ一方で、そこまでやらなくても・・・みたいな気持ちにちょっとなったのも事実」

司会者「その辺の「それでもやっていくんだ!」みたいな感じはアルバム1曲目の「変身」で宣言されてますね」

変身するぞ
裏切りのサプライズ踊って
変身するぞ
どうせ嫌いになんてなれないだろ?


レジー「いろんな解釈ができますよね。それでもついて来てくれるファンに向けたちょっとサディスティックなメッセージともとれるし。ただ、「どうせ嫌いになれない」とかやっぱりくみこんを思い出してしまうんだよなあ」

司会者「フジファブの曲がどれも志村氏に向けて書かれてるんじゃないかって思ってしまうようなもんですね」

レジー「うん。僕くみこんのドラム超好きだったんですよ。自分で好きなミュージシャン選んでバンドプロデュースしていいって言われたら、ドラムはくみこんにお願いしたいくらいには好き」

司会者「相当ですね」

レジー「歌うようなドラミングというかね。歌詞書く人だし、言葉とか物語とかを大事にする人だからかもしれないけど、歌と一体化してリズムを鳴らしてる感じがスゴいするんですよ。それってチャットモンチーの強みの一つだったと思うんですよね」

司会者「確かにアップテンポの曲でも単調にならない感じはありましたね」

レジー「「湯気」とか「真夜中遊園地」とかね。「うねる」とか「ドライブする」とかそういう言葉がすごく似合う曲だと思うんだけど、結構ドラムが効いてた部分はでかいと思うんですよ。それと比較してしまうと、例えば「ハテナ」とかちょっと一本調子に聴こえちゃう部分もある」

司会者「うーん」

レジー「で、重要なのは、こういう比較とかされるのわかっててなぜ今のスタイルでやってるのかって話なんですよ」

司会者「うまいサポートをいれれば済む話ではありますよね。くみこんとカラーは違うとしても、曲のクオリティは担保できるはず」

レジー「はい。それについて本人たちはこんなことを言ってます

絵莉子 (略)悲しませないのは無理だけど、代わりっつっても……たぶんその人が超うまくても、たとえば前と比べられたりとか、そういうふうに、全然違うとこを見る人も絶対多いと思うから、そういうので傷つけたりするの、ほんと申し訳ないと思ったし。たぶん、そういうのをケアせないかんじゃないですか、新しいメンバーに関しては。でもそうやってケアして昔の3人を再現していくっていうのも、なんかちゃうなあ、って思ってたから。だから燃えなかったっていうか。申し訳ない、みたいな気持ちがすごいあったな。

──たぶんその方法でやっていくと、最大限うまくいっても、前と同じぐらいまでよくなれば御の字だな、っていう感じになっちゃいますよね。

晃子 うん。まあ、もちろん前以上にせなあかんのやけど、そういう兆しがあんまり見えんかったというか。「どうなるんだろうな?」みたいな。「名前変えるか」っつってたもんね。

絵莉子 うん。

晃子 違うバンドです、っていうことにするか。っていうぐらい、やっぱ「3人でバンドなんです」っていうのをずっと押してきたから。それが崩壊するっていうことが、想像できなさすぎたんですね。他の人が入るってことで、チャットモンチーがなくなるっていうんではなかったと思うんですけど、なんか、ちょっとわかんなかったですね。

司会者「この3人がチャットモンチーだと。つまり違う人が入ったらチャットモンチーではない」

レジー「重い決断ですよ。いくら工夫したって、演奏の質が下がることなんて絶対わかってるわけじゃないですか。それでも彼女たちは「チャットモンチーであること」を選んだ」

司会者「誰か新しい人を入れるんじゃなくて、「残されたチャットモンチーで何ができるか」っていうことを考えたと」

レジー「うん。こういう「制約の中から新しい表現を生む」って考え方はすごい好きなので、僕は全面支持ですね。この編成でネタ切れにならずにどこまでやれるのか、楽しみに追っていきたいと思います」

司会者「そういう意味で言うと、そういう「制約」と最も離れたところにいるのがくるりというバンドですかね。新体制での初アルバム「坩堝の電圧」が出ましたが」



レジー「あれねえ。もしかしたらくるりの最高傑作じゃないか?」

司会者「素晴らしいですよね」

レジー「今のくるりがストレートにロックンロールしたらこんなにかっこいいんだよと。あと思ったのは、震災っていう歴史の変曲点の後に出たアルバムで「つながり」や「継続性」に言及してるのが素敵だなあと」

司会者「具体的には」

レジー「「everybody feels the same」のUKのバンドを並べるところとか、「glory days」の過去のフレーズを歌うところとか、自分たちのルーツに意識的になってますよね。僕が思うに、あの地震は人が潜在的に持っているリセット願望を刺激しているような気がして。「これから日本が変わる!」って興奮してる人も、「結局何も変わらないじゃないか」って諦念を持っている人も、根っこは一緒だと思うんですよね。そういう雰囲気に対して、「何があっても我々は時間の流れの中で生きている」「何も変わっていない、続いている、でもそれは悪いことではない」っていうスタンスをとっているんじゃないかなと感じました」

司会者「なるほど。一方で、サウンド面で言うと新メンバーの吉田省念の影響が大きいんですかね。彼のバンドの音を聴くと、何となく地続きなものを感じます。これが代表曲かよく知らないんですが」



レジー「ひたちなかのエントリーでも書いたけど、岸田が省念に感化されてるような気がする。そういう化学反応が、オープンだけどアットホームな今回のアルバムのムードを形成してるんじゃないかな」

司会者「岸田氏は独善的なミュージシャンに見える部分もあるけど、他のミュージシャンからの影響を取り込むのがうまいですよね」

レジー「そうね。「ワルツを踊れ」のオーケストラとか。「アンテナ」もクリストファーのアルバムだなんて言うくらいだし。後者はちょっとネガティブな意味合いなのかな?頻繁なメンバーチェンジも含めて、「今自分に最も刺激を与えてくれるものは何なのか」っていうことに敏感なんだろうなあと思います。そこに忠実になることでクリエイティビティが増幅していくんだろうな」

司会者「そこに忠実であったがゆえに、結局田中さんは一度も作品に名前を残せませんでしたね」

レジー「ボボのドラムに慣れちゃってたんだろうなあ。まあでもそういう「いつメンバーが変わるかも」っていう緊張感がバンド内にあるのもそれはそれでいいんじゃないかな。終身雇用の会社か外資系の会社かみたいな。どっちにも善し悪しはあるけど」

司会者「どっちの環境に合うかは人に寄りますよね。長くなってきたのでぼちぼちまとめたいんですが、メンバーを変えずに戦うチャットモンチーと、バンドメンバーの新陳代謝を繰り返しながら進んでいくくるりというある種対照的な2つのバンドのアルバムについて見てきました」

レジー「はい。表出してる事象は異なると思うんですが、僕としてはこの2つのバンドが考えていることは一緒なんじゃないかなあと。要は「変わらないために変わる」というか」

司会者「ほう」

レジー「「メンバーを変えずにパートを変える」「メンバーを変える」と方法論は違うけど、結局それをやる理由は「チャットモンチー/くるりというバンドとして鳴らすべき音を鳴らすため」ですよね。そのための変化を自分たちだけで起こすのか、周囲との関わり合いを通して表現するのか。どちらが素晴らしいとかはなくて、どちらも素晴らしいと」

司会者「現状維持は停滞であって、その状況を打破するために変わっていこうとするけど、その根底にあるのは一番変えたくないものを変えないためだと」

レジー「うん。で、くるりに関しては、他者からの刺激で自分たちを刷新していく中で「魂のゆくえ」みたいな内面のざらっとした部分が出てくる作品もあったりするから面白いよね。そういう点では、チャットモンチーもそのうち外部からの血を入れて・・・みたいな話になるかもしれない。民生とかゴッチにプロデュースしてもらってるってのは、バンドの純度を維持しつつも血脈主義みたいにならないためのバランスをとってるのかななんて思います。というわけでいろいろ言ってきましたが、2作品とも今年マストのアルバムだと思います。あのバンドとかそのバンドで騒いでるならまずはこっちから聴きましょうと」

司会者「これ以上いくと実名が出そうなのでこの辺で終わりましょう。次回はどうしますか」

レジー「そうですねえ。「変わらないために変わる」バンドもあれば、「変わらない、ゆえに変わらない」みたいなバンドもあると思うんですよねえ。そんな話しようかな。いつも通り予定は未定です」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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