レジーのブログ(旧)

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ロキノン、ボカロ、アイドル、インディー、そんな「ムラ」を越えるということ

レジー「この前の月曜日、ダイノジ大谷さんがやってるトークイベントに行ってきました」

司会者「やっとご挨拶できましたね」

レジー「うん。年初のロックとアイドルの記事が爆発したときに面白く拾っていただいたのは今でも感謝してますよ。ブログのこともちゃんと認識していただけてて嬉しかった」

司会者「その日の夜こんなツイートされてましたね」




レジー「いやーこんなメンバーと名前並べてもらって恐縮ですよ」

司会者「ほんとですね。機会があればぜひ、という感じですかね」

レジー「はい。何か最近このブログちょっとずつだけど世の中に見えてきた感じがして嬉しいな。大した話じゃないですけど近々告知できそうなこともあるので、ちょっとそのあたりはブログやツイッターなどチェックしていただければ」

司会者「わかりました。イベントの内容はどうでしたか」

レジー「面白かったですよ。登壇されてた柴さん、天明晃太郎さん、相沢スナオさんとの絡みも良かった。いろんな話題があったけど、個人的には大谷さんが日本のロックシーンにおける「ムラ」化みたいな話をしてたのが気になりました」

司会者「「ムラ」化ですか」

レジー「うん。いくつかエピソードがあったんですけど、たとえば「ライジングサンの常連客が、ロックインジャパンのTシャツを着てるお客さんを笑う」なんていう全く笑えない話があるらしくて」

司会者「なんか終わってますねそれ」

レジー「どっちも一緒だよそれって大谷さん言ってたけどほんとその通りだなと。なんかもうクラスター間の争いですらなくて内戦だよね完全に」

司会者「たぶんどのジャンルでも似たような話があるんでしょうね」

レジー「まあそうなんだろうけどね、なんか「ロックインジャパンとライジングサン」っていう対比は個人的にはすごく象徴的だなと思った。あとROCKS TOKYOに出てたプライマルスクリームがあんまり盛り上がってなかったときに、一緒に出てたミュージシャンたちが「この国は鎖国してんのか!」って憤ってたって話とか」

司会者「そう言いたくなる気持ちはわからんでもないです」

レジー「わからんでもないけど、大谷さんとしては「じゃあプライマルはほんとにAKBの総選挙に勝てるくらいのエンターテイメントを提供しているのか?」って角度の視点を提示してて。なんかこういう比較してる時点で怒り出す人とかいそうだけど、僕としてはこれものすごい共感するんですよね」

司会者「ジャンルの壁を取っ払って、ほんとに面白いものは何だろうって考えるべきだと」

レジー「そうです。で、情報の出し手だろうが受け手だろうが、小さな「ムラ」にこもって発想してるとそういう「ほんとに面白いもの」にはたどり着けないってマジで思いますよ。大谷さんはそのあたりすごくフラットだし、かつ「あえてフラットにしてる」みたいな感じもあんまりしないから話がものすごく刺激的です。オールナイトニッポンもいいけど、一度生で聴きに行ったら面白いと思いますよ。このブログ毎回読んでいただいてくれてるような方は特にね」

司会者「大谷さん以外のお話はどうでしたか」

レジー「ああ、一番印象に残ったのは柴さんが森は生きているについて言及していたことですね。あれすごいびっくりした」

司会者「最近柴さんが提唱されている「浮世絵化するJ-POP」って概念に関する話の中で出てきました」

レジー「「手数が多く、情報量の多いJ-POP」、一部のアニソンやアイドルソング、ボカロ曲に顕著な傾向がある中、最近の「東京インディー」なんて呼ばれる音楽はそのカウンターとして位置づけられるのではないか、という話で出てきた具体例がcero、シャムキャッツ、森は生きているだったと」

司会者「この「カウンター」という見立て自体はどうですか」

レジー「んー、個人的には「カウンター」というには距離が離れすぎてるというか、位相が全く違うんじゃないかなという気もするけど。その辺はいろいろ見方があるとは思うんですが、今回の論点はそこではなくて、そもそも「柴さんが森は生きているについて話した」ということ自体が面白いなと」

司会者「なんですかそれ。この前アルバム発売の告知もツイートしてましたよ」




レジー「アルバム超楽しみだよね。まあそれは置いておくとして。さっきの「ムラ」化の話にもつながるんだけど、いわゆる「最近の東京のインディーシーン」と呼ばれる界隈って、それを語る人も受容する人も結構「いろんなところから切り離されてる」印象があるんですよね。わかりやすく「こっち側」「あっち側」があるというか」

司会者「あー」

レジー「で、柴さんは明確に「あっち側」の人でしょ。これもちろんディスとかじゃなくて客観的事実としてですからね。たぶんご本人にお話ししてもご理解いただけると思うんだけど。そういうライターの方が、インディー界隈でもそれこそまだ1枚もアルバムを出してないアーティストの名前を出したってのがすごい興味深かった」

司会者「確かになんか「こっち側」「あっち側」感はありますよね」

レジー「たぶん僕についても「あっち側」に分類してた人が多かったから以前森は生きていると失敗しない生き方について取り上げたら反応があったわけで。アイドル聴いてる人もこんなの聴くのか、みたいな素朴な驚きがあったんだろうね。僕としてはグッドメロディならオールジャンルオーケーってスタンスなので完全に同じ土俵で聴いてるつもりなんだけど。その話で言うと、ちょうど大谷さんイベントの直前の土日に対照的なライブに行きまして。土曜日に吉田ヨウヘイグループのレコ発、日曜日にパスピエの『演出家出演』購入者インストアに続けて行ったんですけど」

司会者「土曜日は吉田ヨウヘイグループ以外に森は生きている、ROTH BART BARONも出ていました」









レジー「どっちもすごいいいライブだったんだけど、まあなんか客層が全く違うんだよね明確に。パスピエのお客さんのロキノンっぽいノリが強まってることもあってすげー顕著だった」

司会者「これ両方行った人っているんですかね」

レジー「いやー、どうなんだろうね。いたとしてもすごい少数だろうね。ジャンルは違えどどっちもハイレベルなことやってるのに、お互いがお互いを知らない、下手すりゃバカにしてる人もいるような状況ってのはなんか悲しいよね」

司会者「バカにするみたいな話もあるんですかねえ」

レジー「ここは何とも言えないけどね、やっぱりインディーっぽいシーンに関与してる人たちから何とも言えない選民意識を感じることってなくはないよ。「ロキノン系」とか完全に嘲笑の対象って人もいるようだし。大谷さんじゃないけどそうやって「ムラ」を作ってる時点で同レベルだって思うけどね。ちょうど今日やついフェス行って明日インディーファンクラブ行くからここでも対照的な感じが味わえるんだろうなと」

司会者「パスピエはそういう変な偏見を乗り越えるポテンシャルがあるんじゃないですかね。それこそJET SETでも売ってますし」

レジー「ほんとそう思うんだけどなかなか、って感じなんだろうね。そんな中最近面白い動きがあって」

司会者「HI-HI-WHOOPEEのエディターのazusa ogiwaraさんがパスピエについてコメントしてました」




レジー「HI-HI-WHOOPEEってある種インディーとか好きな人たちの牙城なわけで。それ系がっつり好きな若者たちも読んでますって話はこの座談会でも出てたけど、そういうメディアの中の人がパスピエの話をしてるのは柴さんのケースとは反対のベクトルで興味深いです。もうさ、こうやって草の根で混ぜていくしかないんだよねきっと」

司会者「結局ロキノンにしろボカロにしろアイドルにしろインディーにしろ、どこもかしこも「ムラ」になってるんですよね」

レジー「そうそう。たぶんね、音楽業界の人も細分化されすぎてわかってないんだよ。大谷さんのイベントに登壇してた相沢スナオさんが「ソニーの内部ですら、じんがこんなに売れるとは思ってなかった」って話をされてて。業界の中枢にいる人ですらそうなんだから、聴いてる側はもっとわからんよね」

司会者「この辺をつないでいく、「ムラ」を横断していくメディアなりなんなりはこの先出てくるんですかねえ」

レジー「大谷さんはそこ意識してやってると思うんだけどね。たぶんここは論点が二つあって、そんなことができるのかって話と、そもそもそれをやる必要があるのかって話で」

司会者「はい」

レジー「前者の話は、たぶん一人でやるのは無理だよね。ここ10年くらいで音楽を取り巻く環境が変わりすぎてるし、やっぱり「クラスのみんながニコ動でボカロ曲見てる」みたいなのを体験してないと正しくあのジャンルを語るのは無理だと思う。だから異なる世代が交わっていく場を作ることがまず最初のような気はしますね。まあちょっとこの手の「ムラ」化の話って、世代間闘争みたいなところもあると思うんだよね。ロッキングオン本誌の表紙がいまだにビートルズストーンズだ的な話もそこに包含していいと思うんだけど」

司会者「なるほど」

レジー「で、後者のやる必要あんのって話。ここはいろいろあるよね。こういう話すると必ず出てくるのが「自分たちは楽しみたいものを楽しんでるんだからいいじゃないか!」ってやつね」

司会者「自由に音楽聴いてるの邪魔するな!と言いつつその「自由」の範囲がものすごく狭くなりがち、って話は以前しました」

レジー「まあもちろん音楽は自由に楽しむものだからそれは全く否定しないんだけど。ただ、ミュージシャンサイドで見ると、優れた作品を作る人たちってとっくにそういう「ムラ」を越えてるわけですよね」

司会者「わかんないですよ、KANA-BOONみたいな例もありますし」

レジー「ああそうだった。この前それについてツイートしたらすごい爆発したんだよな」




司会者「受け手も作り手も特定の幅での換骨奪胎の繰り返しで成立しているジャンルもまだまだあるんでしょうし、それで言うと「横断するメディア」なんて不要ですよね」

レジー「それは確かにそうですな。一方で、じんがバックホーンにすごい影響受けているみたいな話が直近のMUSICAに載ってて、それについて本人が「あんまり言われないんですけど」と言っていると。去年はナノウがボカロ曲と椎名林檎を並列で弾き語りするなんてアルバムもありましたよね。この辺深入りすると知ったかぶりになっちゃうのであんまり言えないんですが、とりあえず「邦ロック」とか「ボカロ」とかそういう狭い枠の中だけで語ってると「本物の才能」、つまりありとあらゆるジャンルを越境した才能が出てきたときに正しくフックアップできない可能性が出てくるんじゃないかなと思うんですよ」

司会者「一つのジャンルで括れない音楽を無理やり枠に押し込める、みたいな話になってしまうんじゃないかと」

レジー「うん。この先音楽の「ムラ」化、タコツボ化はどんどん進んでいくと思うんだけど、一部の人たちはその逆でどんどん自由に先入観なく音楽に接していくようになるとも思うんですよ。ウェブという無限の海をちゃんと自分の意思で泳げる人たちね。そういう人たちが世の中に登場したときに、ちゃんとそれを正しい文脈で拾い上げるためには「ムラを横断したメディア」はないといけないんじゃないかなと思いますね」

司会者「わかりました。ぼちぼちまとめたいと思うのですが、大谷さんのイベントを起点に音楽シーンの「ムラ」とそれをどう横断するかみたいな話をしてきました。何か言い残したことがあれば」

レジー「そうですね、またパスピエの話になっちゃうんですけど、今回のアルバムプロモーションでMUSICAに成田さんのインタビュー、NEXUSに成田さんと大胡田さんのインタビューが出てまして」



司会者「MUSICAは成田さんの内面・コンプレックスから見たパスピエというバンドについて、NEXUSは2人の音楽的なルーツを具体的なアルバムを挙げながら話していくという内容でした」

レジー「ここの内容の差にいろいろヒントがあるなあと思いました。正直MUSICAの方は無理やりに自意識の話に接続してる感じですごい嫌だったんだけど、NEXUSの方は「自分にとって大事なアルバム5枚」っていうシンプルな企画だけどそこからすごくいろんな方向の話が発展してる感じがして」

司会者「確かにすごく立体的な話になってましたよね」

レジー「「音楽の話がちゃんと共通言語になる」ってのを表してる記事だったなあと思いました。たぶんこの先、ものすごい才能を持ったシンガーソングライターが実はアイドル大好きでしたとか、ネットで見つけたインディー系の音楽ばかり聴いてたけど一発ギター鳴らしてみたら一気にロキノンっぽい音楽にはまってバンプばりにすごい曲書くようになったとか、そういう話って普通に出てくると思うんですよ。そういう人たちに対してジャーナリズムサイドが最初にすべき質問は「あなたはどんなふうに虐げられてたんですか」じゃなくて「あなたの好きな音楽は何ですか」ではないかなと。もちろんそれをやるには、質問する側の音楽的な知識も問われるけど、そりゃ当たり前ですよね。音楽の話をしてるんだから。そういう当たり前のことをいろんな場所でやっていくと、「ムラ」みたいなものがいい感じに融解していくんじゃないかなと思ってます」

司会者「わかりました。では今回はこんな感じで。次回はどうしますか」

レジー「そうねえ。90年代企画第3弾も控えてるんですが、ちょっと考えます」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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