レジーのブログ(旧)

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地上の楽園Sunset Liveに行ってきました+主催者インタビュー

司会者「今日は京都音博です」

レジー「あーそっかそういう時期か。09年に一度行ったきりだけどまた行きたいなあ。あのときの石川さゆりはほんとにすごかった」

司会者「1曲目の『津軽海峡冬景色』で全部持っていきましたね」

レジー「うん。あの人フジロックに出るべきだと思うよ。で、09年と言えばそれ以外にも印象的な出来事があって、福岡でやってるサンセットライブというフェスに初めて行った年なんですよ」

司会者「かなり長く続いている福岡のフェスですね」

レジー「はい。で、今年久々に行ってきたので今日はそれ関連の話をしようと思います。ご存じない方も多いと思うので、まずはこのホームページちらっと見て雰囲気だけでも感じてもらえるといいかなと」

司会者「わかりました。そもそもどういうきっかけで行ったんですか」

レジー「確かスペシャかなんかで映像を見たんだよね。海辺の雰囲気がすごい楽しそうで、いつか行ってみたいなあと。自分が知ってるフェスの空気とはなんか全然違う感じがした。で、もろもろタイミングがあったので初めて行ってみたのが09年。翌年の10年も行って、ちょっと空いて今年また行ってきました。フェスとしては金土日の3日間やってるんだけど、僕は例年土曜日しか行けてないです」

司会者「海水浴場を使ってやるフェスなんですよね」

レジー「そうそう。海辺にステージ作って、その先にある高台の森の中にもステージ作ってね。自然の中にあるけど、それが「過酷」って方向にいってなくて気軽に楽しめる感じ。暑いときは子どもが海で遊んでたり、水着でのんびりしてるお姉さんがいたり、最高の空気ですよ。今年僕が行った日は雨が降ったりやんだりで残念だったけど、それでも楽しかった」

様子1

様子2

司会者「あのゆるさは独特ですよね」

レジー「うん。「海!フェス!」みたいなシチュエーションなのに、「うぇーいwwww」みたいな胸焼けする感じが全然ないんだよね。若い人も年配の人も含めて、騒いでる人もいるけど余裕というかゆとりがあって。なんなんだろうあれ。あとかわいいもしくはきれいな女の人が多いと思う」

司会者「福岡は美人が多いって言いますもんね」

レジー「僕が毎年行ってるひたちなかにいるフェスファッション着こなしてるかわいらしい女の子ともまた違うんだよね。もっと派手めのかわいい人が多いですね。あと超個人的な話だけど、今年財布落として途方に暮れてたらちゃんとインフォメーションに届いてたという嬉しい出来事がありました。いい人が拾ってくれて助かった」

司会者「気をつけてください。アーティストとしてはどういうタイプの方々が出てるんですか」

レジー「ここ見てもらえればわかりますけど、ものすごく多種多様ですよ。ビーチにあうレゲエの人たちからロキノンっぽいロックバンド、あとはJ-POP・着うた系の人らも出たりしてます」

司会者「前回の記事にも書きましたがカムバックマイドーターズもこのフェスで出会ったんですよね」

レジー「そうそう。個人的に過去印象に残ってるのは、大橋トリオとか羊毛とおはなとかハンバートハンバートとか、ちょっとゆったりした感じのアクトが多いですかね。あとフウジンライジンっていうすごく面白い人たちを見たのもこのフェスです」

司会者「ちょうどサンセットの動画あります」



レジー「歌も踊りもすごいんだよこの人たち。生で見るとびっくりする。最近なんかコミックソングみたいなの出してるけど、もうちょっとガチにかっこいい成分を加えてもいいと思うんだよね。今年も出てたので見たけど圧巻だった。あと見たのはフライングキッズ、バグダッドカフェ、高田蓮、リップスライム」

司会者「見事にバラバラです」

レジー「ね。バグダッドカフェなんて普段は聴かない感じの音楽だけど、この雰囲気にははまるんだよね」



司会者「海辺にあいそう」

レジー「あとリップはすごく「待ってました!」感があったなあ。見たの結構久しぶりだった気がするんだけど。『楽園ベイベー』から『黄昏サラウンド』の連打で死にました。で、その裏でやってた金原千恵子セッションでは野宮真貴出てきて『東京は夜の7時』やったみたいね。それも見たかった」

司会者「ここまでいろいろ書きましたが、行かれてない方にどこまでイメージが伝わってるんですかね」

レジー「どうなんだろうね。YouTubeにも動画全然ないし、少なくとも東京にはあまり実情が伝わってない気がする。地元では盛り上がってるみたいだけど。博多のタワレコもこんな感じで特集してたし」

tower.jpg


司会者「他のエリアの人からするとちょっとした秘境感がありますよね」

レジー「たぶんね。初めて行ったとき物販の人に東京から来ましたって言ったらすごく驚かれた記憶があります。で、僕としてはこのフェスの素晴らしさをより多くの人に知ってもらえるといいなと思って、主催者の方にインタビューを行いました。ここからはそれをお届けしたいと思います」

司会者「答えていただいたのは、このフェスの運営主体でもある「Beach Cafe SUNSET」「Bakery Restaurant CURRENT」、それから「鮨・和 空-ku-」の3店舗のオーナーでもある林憲治さんです」

レジー「メールと電話それぞれでお答えいただきました。お忙しい中ありがとうございます。フェスの成り立ちやブッキングで気をつけていること、フェスを続ける秘訣みたいな話をしていただいたんですが、これ結構貴重だと思いますよ。林さんの語り口自体はソフトで何か対抗軸をつくるような物言いは全然されてなかったんですが、お話を進めていく中で昨今の「夏フェスブーム」への問題提起みたいな内容が期せずして出てきたのがとても興味深かったです。それではお楽しみください」

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■はじめに、サンセットライブというフェスが始まった経緯について教えてくだい。

「1993年9月にカフェの駐車場で行ったビーチパーティーが、1回目のサンセットライブです。市内のお店2、30軒に声をかけて実施しました。300人程度の集客の予定でしたが、それを上回る500人ほどのお客様が来場しました。あの年は冷夏で毎週末天気が悪かったのですが、ちょうどサンセットライブの週末だけ良い天気だったのが印象深いです。当時は今と違ってビーチに平気でごみが捨てられているような状況だったので、「夏の終わりにみんなで遊んでゴミも一緒に片付ける」、そんなイベントになればいいなと思っていました。93年以来毎年開催していて今年で21回目を迎え、集客規模も今では20,000人まで拡大しました」


■サンセットライブを実施するにあたっての理念、参加者に伝えたいことなどについて教えてください。

「1回目から一貫して「LOVE&UNITY」というテーマを掲げています。これは文字通り、「思いやり」と「団結・つながり」を意識して皆で前に進んでいこう、という意味合いです。また、自然に感謝する、自然のリズムを大事にする、ということも伝えたいと思っています。福岡という街は都市部から小一時間くらい外に出ると自然が広がっているわけで、地元の人は忘れがちですがこのバランスは実はとても恵まれた環境です。都市に住みながら自然を楽しむ、そういった遊び方がもっと広く理解されるといいなと」


■サンセットライブに行くと、すごく盛り上がっている中にもどこか「のんびりした・ゆとりのある時間」が流れていることにとても驚かされるとともに心地よい気持ちになります。フェス全体の雰囲気を維持するために、どういった部分に特に気を遣っていますか?

「手づくりにこだわること、それから「その場所にあるもの」を活用することでしょうか。会場づくりの際も、机の上で図面をかっちり引くというよりも現場の状況を見ながら随時考えていくやり方をとっています。会場装飾もそこにある自然を生かしたものが多いですね」

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(協力:©SUNSETLIVE実行委員会)


■他のフェスと比べて「ここは負けない/ここはユニークだ」というセールスポイントは何ですか?

「老若男女・色々なタイプの方々が集まること、それから美味しい食べもの、飲みものを出す福岡の有名店のブースが沢山あること。あと特徴的なのは、他のフェスと比べて参加者の飲酒率が高いことですかね。そもそもが「コンサート」から始まったわけではないこともあってか、お酒を飲みながら楽しむ雰囲気が定着しています。救護室に来るお客さんは大体アルコール関連ですね(笑)」


■国内外のフェスで、「意識している」「参考にしている」「ライバルだと思っている」というようなフェスはありますか?

「以前はフジロックのようにたくさんのステージを用意するタイプのフェスが面白いなあと思っていましたが、今は他のフェスを見てどうのこうのというのはあまりないですね。自分たちがやっている独自のものがあればいいんだ、というように4、5年前から考えるようになってきました」


■サンセットライブには若年層に人気のあるロックバンドから大御所的なベテラン、さらにはあまりフェスには参加しないようなJ-POP系のアーティストなど、出演アーティストのタイプが幅広いのが特徴かと思っています。このようなラインナップを実現するにあたって、ブッキングに関するこだわりなどがあれば教えてください。

「来場するさまざまなお客様が楽しめるように、あらゆるジャンルのアーティストをブッキングしています。開催当初はレゲエやロックのアーティストが多かったのですが、「自然・人間」といった大きな括りで見ればどんなジャンルの人たちがここに入ってきてもおかしくないなと気がつきました。「野外が似合わない」と言われちゃうような人たちでも、意外と面白かったりするんですよ。最近はアーティストサイドから出させてほしいと言っていただけることも増えてきたので、そういった方々にも出演いただいています」


■「アーティストサイドからの希望があって」とのことでしたが、確かに「念願のサンセットライブ出演です!」というようなMCをいくつか聞きました。サンセットライブがいろいろなアーティストから支持されている証拠かと思いますが、アーティストの方からこのフェスはどんな印象を持たれているか、ご存知の範囲で教えてください。

「夏のしめくくり、オープンなバイブレーションがあるゆるくて気が通っている場所、音楽好きが集まっているフェス、というような言われ方をしているようです」


■今年のブッキングにおいて、「これはサンセットライブならでは」というポイントはありますか?

「地元ミュージシャンが仕切るステージがあったりもするのですが、特に「サンセットならでは」なのはやはり養老孟司さんのトークショーでしょうか。講演会のようなかしこまった場所ではなく、森の中で養老さんのお話を聞くという体験は他ではできないと思います」


■フェスを行うにあたって、「福岡(もしくは糸島)のフェスである」ということは意識していますか?また、「地元の文化を発信する/地元ミュージシャンのフックアップする」ということを考えていますか?

「文化の発信・ミュージシャンのフックアップという意識はもちろんあります。周囲から「夏フェスの一つ」として認識されているのは感じていますが、自分としては「フェス」というよりは「地元のお祭り」という気持ちでやってます」


■2000年代半ばの「夏フェスブーム」以降、野外フェスに参加する客層が広がって、それに伴って雰囲気が変わったフェスというのもいくつかあると思っています。そのような流れを鑑みた場合、サンセットライブを始めた当初と比べて客層や雰囲気が「変わったなあ」と感じることはありますか?

「夏フェスブームと直接関係しているかはわかりませんが、家族連れや50代以上の年配の方々が増えてきている印象はあります」


■ここ10年ほどで日本全国においていろいろなフェスが立ち上がってはなくなってきました。「夏フェスブーム」の以前からフェスを続けている当事者として、「フェスを定着させるための秘訣」をぜひ教えてください。

「地元を大切にして「ここでしか出来ない事」をすること、それから規模を追いすぎずに「小さく楽しく」やることでしょうか。最近ではサンセットライブのような「イベンター主体ではない、適度な規模感の手作りで行うフェス」をやろうという機運が九州全域から西日本にかけて出てきているようで、そういうフェスをやりたい方から相談を受けるケースも増えています。その際には「「打ち上げ花火」を意識するのではなく、いかに「小さく楽しく/お金をかけすぎずに楽しく」やるかを考えるのが大事」ということを伝えています。大きいことをやりすぎるといずれツケが回ってきて続かなくなりますし、長く続いていかないと一体感みたいなものも生まれてこないですからね。今では20,000人も集まっていますがこれも21年やってきた結果であって、いきなりこの規模になったわけではないので」


■最後に、サンセットライブを続けていくにあたって、今後やってみたいこと(呼んでみたいアーティストや新しい企画など)があれば教えてください。

「先ほどもお話しした通りいろいろなジャンルのアーティストに出演していただきたいので、いずれは演歌の方とかも出ていただけたら面白いなと思います。企画でいうと、やってみたいのは海上ステージですかね。大きな船を使って、他のステージの音が干渉しない空間をつくれないかなと。養老さんとも「今度はそこでトークショーをやりたい」なんて話していますが、セキュリティの問題もあってなかなか難しいのが実情です。酔っぱらった方に海に飛びこまれちゃっても困りますし(笑)。いずれは実現させたいです」
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司会者「何か感想などあれば」

レジー「一番印象に残ったのは、安直な規模拡大への警鐘みたいな話ですね。まずはコントロールできる範囲で楽しい空間をつくるべきってのはほんとその通りだなあと思います。成り立ちが違うから仕方がない部分があるとはいえ、過去最高動員!ばかりを売りにするフェスだったり「打ち上げ花火」をあげようとしてあがらなかったフェスだったりいろいろあるじゃないですか。あとはジャンルを区切らない、「自然」の前ではなんだってフラットに楽しめるじゃんっていうのも面白いなあと思いました。タコツボ化の反対を行く考え方だよね」

司会者「「自然」というのもキーワードの一つになってましたね」

レジー「うん。文字通り、その場にある「自然」ね。なんかここがサンセットライブの独自性につながってるんだろうなあと」

司会者「もう少し具体的にお願いします」

レジー「今のフェスの考え方って、「場を創出して人を交流させる」って発想で作られてるような気がするんですよ。それに対してサンセットライブは「まずはそこにある自然を楽しむ」っていうのが「人の交流」って話の上位概念にきてると思うんですよね。それゆえ、コミュニケーション消費に絡め取られないというか」

司会者「あーなるほど。「つながりの社会性」なんて言葉がありますけど、昨今のロックフェスとかその最たるものですよね。ハイタッチみたいな身体的接触が大事とか、SNSネタとしてのフェスとか、そんな話はこれまでこのブログでは散々扱ってきましたが。サンセットライブは「自然」っていう強固な拠って立つものがあるからそれに浸食されづらいと」

レジー「サンセットライブも林さんが「地元のお祭り」って言ってるわけで、コミュニケーション消費的な側面はもちろんあると思います。でもそのベースに「自然(=場所・時間)を楽しむ」ってのがちゃんとあるから、あまり浮ついた空気にならないんだろうなあと思いました」

司会者「この辺はもうちょっと他のフェスと比較していかないとわからない部分もありますね」

レジー「そうね。まあ一つのサンプルとしては良い例なんじゃないかと思います。林さんのインタビューから何か感じるものがあればいいなと。長くなってきたので今回はこのあたりで。来年も行きたいな」

司会者「わかりました。では次回はどうしますか」

レジー「んーちょっと考えます」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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