レジーのブログ(旧)

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フジファブの足取りを振り返り『FAB STEP』の先に思いを馳せる

司会者「もう1か月前の話ですが、フジファブリックの新しいEP『FAB STEP』がリリースされました」



レジー「MUSICAでレビューも書かせていただいてます」



司会者「こちらの記事にもありますが、うまく書けたということで」

レジー「うん。まだ店頭にあるかな。ぜひとも読んでいただきたい。フジファブファンの方から良かったと言ってもらえて嬉しかったです。そういうの抜きにしても、作品としても素晴らしいですよ」

司会者「チャートは初登場16位でした」

レジー「今さらチャートの話をしても仕方ないってのは各所で言われてることですが、なんかもっと上いってもいいのになあってのが正直な感想。これ確認する流れで他の作品の状況も見たんだけど、何か不思議な感じだよね。たとえば今やいたるところで流れる『若者のすべて』は最高位が30位、フジファブのシングルの中でも売れてる順だと10番目」

司会者「枚数として一番売れたのは『徒然モノクローム』なんですね。そしてトップ10入りは『蒼い鳥』だけ。これは枚数限定シングルだったんですね」

レジー「だいぶ印象違うわなあ。アルバムで一番売れたのは『MUSIC』か。これはモテキ効果だよね」

司会者「あと3人体制最初のアルバムの『STAR』も最高順位は6位で一番成績いいけど、枚数だとその前に出してる4枚のフルアルバムより下です」

レジー「そうなんだよねえ。フジファブって、メンバーが変わるとかタイアップとか、外部要因がいろいろあって実はちゃんと評価というかポジションが定まってないよね」

司会者「音楽的には稀有なことをやってるバンドだと思うんですが」

レジー「ねえ。個人的にはそれ以外にも親近感を勝手に抱いてる部分があって。まず志村氏も含めてメンバーが同世代なんだよね」

司会者「山内さんが81年生まれ、あとの2人と志村氏は80年生まれですね」

レジー「山内さんに至っては生まれ年が一緒なだけじゃなくて誕生日も数日違いで。あと名前が似てる」

司会者「はあ」

レジー「本名の方ね」

司会者「それはどうでもいいですね。そもそもはどういう経緯で聴き始めたんですか」

レジー「最初に知ったのは『陽炎』です」



司会者「2004年7月リリースの2ndシングルですね」

レジー「当時実家で加入してたスペースシャワーでよく流れてて、なんだこれはと。ほんと繰り返し聴いてました。当時はすでにエルレとかアジカンとかそういうの聴いてたけど、フジファブはちょっと違ったんだよなあ。日本の情緒みたいなものを感じて」

司会者「なんかそういう情景が浮かんでくる感じはありますよね」

レジー「自分の中ではサニーデイとか、それこそはっぴいえんどとか、そういうものと地続きなものとしてとらえてました。そんな叙情的な部分がさらに凝縮された曲として、『茜色の夕日』にどっぷりはまってしまって」



司会者「2005年9月のリリースなので、『陽炎』のちょうど一年後くらいですね」

レジー「普段音楽聴くときって歌詞をそこまで重視しないんだけど、僕にとってフジファブはすごく言葉が入ってくるバンドで。その中でも『茜色の夕日』は特にね。「短い夏が終わったのに/今子供の頃のさびしさが無い」ってフレーズは衝撃でした。確か初めて聴いたとき泣いた」

司会者「ここまでが5人編成のフジファブですね。アルバム2枚リリースして、その後ドラムが脱退して4人編成になります」

レジー「うん。実はこの辺でちょっとフジファブとは疎遠になってるんだよね。リリースもやや空いたりして」

司会者「シングルは出てましたが、2枚目のアルバムの『FAB FOX』と3枚目の『TEENAGER』の間は2年以上空いてます」

レジー「海外だったらこれくらい普通なんだろうけどね。で、そんなこんなでリリース状況はなんとなく認識しつつもちょっと距離がある段階で、志村氏の死去という悲しい出来事が起こるわけで」

司会者「09年の12月24日でしたね。確か発表になったのはその翌日だったかと」

レジー「会社の帰り道で混乱したね」




司会者「年末のカウントダウンジャパンの出演もキャンセルになりました」

レジー「ちょうどあの年は初日と3日目に行ったんですよ。初日は民生が弾き語りで『茜色の夕日』をやって

司会者「最後泣きながらで歌えなくなってしまいましたね」

レジー「うん。で、「フジファブリック!」って言ってステージから去っていった。なんかステージはけてからも泣いてたみたい。可愛がってた後輩が亡くなった直後にステージに立たないといけないわけで、ミュージシャンってつらい職業だなあと思った記憶がある」

司会者「他にもトライセラが『陽炎』をカバーしたりしてました」

レジー「和田唱は翌年のフジフジ富士急でも『陽炎』やってたね。このカバーすごいよ。歌もギターも凄まじい。見たことない人絶対見てほしいわ」



司会者「3日目は本来はアースステージのトップバッターがフジファブでしたが、急遽過去の映像と音源を流して照明は予定通りにやるという措置がなされました

レジー「スタート前の渋谷さんのあいさつから結構みんな泣いてたよね。あの動画YouTubeから削除されちゃったみたいだけど、あれはとっといてほしかったなあ。他の日にも氣志團が『茜色の夕日』やったり、この年のカウントダウンジャパンはタイミング的にセンチメンタルな空気になってたなあと思います」

司会者「この後フジフジ富士急の開催や「モテキ」でのタイアップなどあって、3人体制でちゃんとオリジナル作がリリースされたのは11年の9月になります」

レジー「11年のロックインジャパンで3人体制のライブ見ました。あれが初だったのかな?あの年はロックインジャパンとカウントダウンジャパン、あと氣志團との対バンイベントで半年に3回フジファブ見た。で、新フロントマン山内さんにほんとビビったんだよね。この人何でもできるなと。しかもその直前にはくるりのサポートもやってたわけで。あのときの岸田、佐藤、ボボ、山内って編成のくるりは生では見られなかったんだけどすごそうだったなあ」



司会者「AXであった氣志團とのイベントのときのフジファブはすごかったですね」

レジー「あのときはバンド全体のモードも含めて絶好調感あった気がする」







司会者「氣志團完全に食われてましたよねあのイベントは」

レジー「うん。その後もフェスでも見たし、ワンマンも一回行ったし、前ブログでも書いたフリーライブも見たけど、どうにも3人になってからの受容のされ方にはいろいろ違和感を感じます」

司会者「違和感ですか」

レジー「うん。まあ仕方ないっちゃ仕方ないんだけど、結局4人時代の曲ばっかり求められてるような感じが何ともね。フェスだと顕著だけど、新しい曲絶対聴いてないだろ的な」

司会者「とりあえず『夜明けのBEAT』と『銀河』聴ければOKみたいな空気を感じる時はありますね」

レジー「懐メロバンドみたいな扱いになっちゃってるのはつらいし、バンド側も結構割り切ってそういうセットにしてる時もあったような気もする。4人時代の楽曲とどう向き合っていくかみたいな部分はバンドとしても結構苦慮してるんじゃないかと思う。アルバムとしては一番新しい『VOYAGER』 も、熱心なファンの方に怒られるかもしれないけど個人的にはどうにも「昔のフジファブのセルフパロディ」に感じちゃったんだよなあ」

司会者「なるほど」

レジー「で、そういう迷いみたいなものがあるんじゃないかなという中での今作『FAB STEP』って話にやっとなるんですけど。表層的な「昔のフジファブらしさ」とは決別しつつ、フジファブのバンドとしての本質が外に出てきた、みたいな印象ですね。それこそ“表層的な「昔のフジファブらしさ」”をトレースしてるバンドって最近ちょこちょこ出てきてるような気もするんですよ。たとえば最近みんな大絶賛してるけど僕は全くのれないKANA-BOONってバンドがありますよね。あれとか僕の印象ですけどあからさまにメジャー1枚目2枚目あたりのフジファブじゃないですか」



司会者「ボーカルの方が志村氏を好きみたいですね

レジー「ああいうバンドが出てきてる中で、フジファブはもう「昔のフジファブらしさ」を追っても仕方ないんだよね。そもそもが「ど真ん中からはちょっとずれたことをやってそれがポップに転化する」って構造を作れるバンドなわけで。だからこそ、「ダンス」ってテーマを掲げつつも安易に四つ打ちで盛り上げます的な音じゃなくて、もっとじわじわとあげていく、体の芯から踊らせるようなのを志向してるんだと思いました」

司会者「そういう感じは『フラッシュダンス』に顕著ですね」



レジー「個人的に思い出したのはYUKIの『二人のストーリー』です。大好きな曲ですね」



司会者「あー」

レジー「あと初期のゴーイングとかにも通じるものがあると思った。この辺もよく聴いてました。奥の方にある熱を感じるというか」



司会者「2曲目の『バタアシParty Night』では3人がPVで不思議なダンスを披露してます」



レジー「これもすごくフジファブっぽいよねえ。新機軸を打ち出しておいて、でもこういうちょっと変なことやって外す感じが。この辺の距離の取り方みたいな話は山内さんがインタビューでも話してますね」

●確かにフジファブリックがいきなり超本格ファンクとかやりだしても違うなあ、っていう(笑)。

山内「嘘っぽいんですよ、それは。人がやるとかどうとかじゃなく、自分たちがやると『ほんとぉ?』って、ちょっと疑っちゃうというか。(後略)」
(ROCKIN’ ON JAPAN 11月号)


司会者「ど直球ではあえていかない感じなんですかね」

レジー「もしかしたらこういうスタンスが今のシーンだとちょっとわかりづらくとられる部分があるのかもしれないけど、僕はこれくらいの温度感が心地よいですわ。で、今作の「バタアシ」って歌詞に絡めて山内さんこんな話もしてます。ここは“表層的な「昔のフジファブらしさ」との決別”って部分につながるのかな」

「(前略)でもやっぱり・・・志村くんっていう人がいて。彼は天才だし、本当に大好きなミュージシャンで、今でも俺は敵わないってどっかで思ってるんですよ。どう足掻いても彼みたいにカッコよくなれないっていうのは、ずっと前からわかってて」

--それ、前にも話したよね。「彼の代わりには誰もなれない」って。

「そう。だからそこで足掻くんではなくて、自分らしく生きるためにジタバタして、地団太踏んで。そうやって自分をなんとか鼓舞して、前に進んでいくしかないというか。(後略)」
(音楽と人 11月号)


司会者「当たり前の話なのかもしれないですけど、彼にとっても志村氏の存在は大きいんですよね」

レジー「うん。フジファブファンと同じ気持ちなんだと思うその辺は。ただ、作り手がそこにとらわれてちゃダメだって部分を改めて感じたんじゃないですかね。そこを乗り越えるためにも今回はコンセプチュアルな作品にすることで自分たちに制約を課して、それをクリアするっていう形をとったんじゃないかなあ。で、その取り組みは見事に成功してると思うんですよ。最近フジファブ聴いてないなあって方にも、「モテキ」の曲しか知らないみたいな方にも、ぜひ聴いていただきたい作品ですね。おすすめです」

司会者「わかりました。長くなったのでぼちぼちまとめていただきたいのですが」

レジー「そうですね、この記事書いてる時にちょうど柴さんがまさにフジファブとKANA-BOONを例にとったBPMに関するエントリをあげてましたが、疾走感一辺倒みたいな今の状況においてフジファブのトライがどう受容されるのかはとても興味がありますね。ここまで書いてきたとおり、フジファブリックってバンドは目先を変えることでリスナーの感覚を広げてくれるような、そういうことのできる人たちだと思っています。バンドとしても新しい一歩になる作品だし、ほんと多くの人に届いたらいいなあと」

司会者「紹介してない残り2曲も素晴らしいですしね」

レジー「うんうん。しかしこれ初登場16位かあ。チャートは意味ないとはいえ何とも言えない気持ちになるね。で、KANA-BOONはデイリーで店着日から2位とか3位とかキープしてるんでしょ。なんかタナソー氏がこんなこと言いたくなるのもわかる気がする」

極論を唱えるなら、エモーショナルなポップ・ソングを作るのはそんなに難しくない。地味なヴァースと、ドミナントを強調したブリッジ、派手なコーラスを組み合わせさえすればいい。コーラスに移る段階で音圧を上げればいいし、声を張り上げればいいし、リズムの刻みを二倍にしたりすれば、なおよし。巷のJ-ロック・バンドみたく。あるいは、EDMみたく。にしても、欧米のポップ・ミュージックのトレンドがすっかり、bpm70台だの、ゆったりしたリズムを細かく刻むことで変化をつける方向に向かっているというのに、いまだ旧態然としたbpm160越えのロック・サウンドが幅を効かす日本って何なんでしょうか? アークティック・モンキーズの新作が地味だと思われてしまう風土って、どうにもなんないんでしょうか? マクドナルドの食いすぎだよ、まったく。

司会者「signのミツメのインタビューのリード文です

レジー「いろんなバンドのいろんな取り組みは各所で見えてるんだけど、支持されるのは結局そこなのね、って感じはあるんだよなあ。「ザ・ギターバンド」みたいな音じゃなくても楽しい音楽っていっぱいあるんだけど。もちろん僕自身それ系で好きなバンドはたくさんあるんですが、どうにもね。まあいいや。とにかくみんな『FAB STEP』聴いてみてください。新しい発見があるかもしれないので」

司会者「わかりました。では次回はどうしますか」

レジー「いくつかネタはあるんですがちょっと考えます。最近気に入ってるバンドいくつかまとめてとりあげるか、もしかしたら書評っぽいのやるかも。予定は未定で」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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