レジーのブログ(旧)

15/4/23 昨今の諸々を踏まえて移管します。詳細は最新記事をご確認ください。ブックマークいただいていた方は変更をお願いします!

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いや、別にフェスで恋人作ったっていいんですよ

レジー「ふと思い立ってレディオヘッドのオリジナルアルバムを順番に全部聴きました」

司会者「また唐突ですね」

レジー「一応経緯はあって。この前柴那典さんにブログ記事を紹介していただいて」




司会者「結構反響ありましたね」

レジー「うん。その流れで「いつから洋楽聴かなくなったのか」みたいなやり取りをしてたんですけど、そのときに自分でこんなツイートをしまして」




司会者「それで「Amnesiac」以降も聴いてみるかと」

レジー「はい。それと、ちょうどさっきの柴さんのツイートが広まってく過程で自分宛かわからないんだけどちょっと耳が痛いツイートを見たこともあって」

昨日、逃げた話とちょっと繋がるんだけど、例えば「今の洋楽を聴いてない」って公言してる人がロックを語るブログをやってるのが僕は信じられんのです。例えば、Arctic Monkeysを聴いてない人がWHITE ASHをどうやって評価できるのか?僕は分からんのです。

司会者「別にロックを語るブログでもないから違うんじゃないですか」

レジー「まあどっちでもいいんですけど思い当たるふしはあるので、ちょっと自分を見つめなおそうかと」

司会者「とは言いつつ反論してましたね」




レジー「反論というか率直な感想なんだけど。ここで出てきてるWHITE ASHだってさ、のび太のコメントを見るとこの指摘が一面的だってのがわかると思うんですよ」

WHITE ASHは東京を中心に活動しています。洋楽と邦楽のいいところをごちゃ混ぜにして、自分達なりにカッコイイと思うものを突き詰めています。洋楽ではアークティック・モンキーズ、ブロック・パーティーとか、邦楽ではピロウズ、イエロー・モンキーなどに影響を受けています。サウンドは洋楽の要素が強いのですが、邦楽にも大きく影響されています。

司会者「日本の歌心のあるロックをベースに、今の時代の海外の音を乗せた構造になっていると。バンド名もピロウズの曲からとってるみたいだし、日本の音の影響も大きそうですね」

レジー「はい。で、そういう考えの中で僕がWHITE ASHについて何か論点を設定するならば、「アークティックモンキーズとの同時代性」ではなくて「“日本人が海外のシーンを再解釈したときにどんな音になるか”という取り組みの系譜」って話になるかなと。僕アークティックはアルバム1枚聴いたことあるくらい、それもリアルタイムですらないんですけど、最初に聴いて思ったのは「こういうガレージ~ポストパンク的な音の影響下にある感じのバンドって日本にも90年代からいたよなあ」ってことなんですよね。たとえばプリスクールとか」



司会者「この曲は今聴いてもかっこいいな」

レジー「高校生の頃何回聴いたかわからないくらいには聴いてます。たぶんWHITE ASHもこっちの流れから評することは可能なんじゃないかなと。何が言いたかったかというと、「今の海外の音楽を聴いてないと今の日本の音楽を論じることはできない」ってのは一面では当たってるけど一面では間違ってるんじゃないか、ということですね。この辺ちゃんとやるにはもうちょっと思考を深めないといけないのでまたの機会にしたいと思います。で、何の話でしたっけ」

司会者「レディオヘッドまとめて全部聴いたって話から進んでないです」

レジー「ああそうだったそうだった。聴きましたよレディオヘッド。「OK COMPUTER」は僕の10代の個人的な経験に結びついてるので置いておくとして、一番しっくりきたのは「In Rainbows」かな。結局バンドサウンドの方が好きなんですよ。あとは改めて思ったけど、「OK COMPUTER」以前の音で語れちゃう日本のバンドってすごい多いんじゃないかなあって感じました」

司会者「どのバンドがと言われると答えに困りますが、何となく「Pablo Honey」の世界で止まってる人たちはたくさんいる気がしますね」

レジー「うん。「Creepみたいな曲やりたい!」的なね。この辺りがシーンのガラパゴス化とか言われる所以だと思うんだけど。90年代オルタナの異常なまでの強さ。で、その「Pablo Honey」のライナーノーツをタナソウが書いてるんだけど、こんな文章がありました。パンクがロックを人々に解放して誰でもギターを持って音を鳴らせるようになった、みたいな話から90年代初頭までのシーンの流れが説明されてる中での一節です」

一握りの人間だけが音楽を独占するのではなく、誰もに平等に振り撒かれる祝福として音楽はある。その通りだと思う。ただ、どこか居心地の悪さを感じてしまう自分がいる。誰もが気軽に音楽を楽しんでいるのを見る時に、どうしようもないコンプレックスが湧き上がってくることがある。日々、音楽にどっぷり浸かっている自分がひどく情けないものとして思えてくる。結局、お前達はロックンロールがなくてもいきていけるんじゃないのか?--そんな風な卑屈な気持ちになってしまうのだ。ギターを持たなくてもいい人間がギターを持っている—そんな、もはやいちゃもんでしかないような思いが込み上げることがあるのだ。

司会者「なんか聞いたことがあるような話だな」

レジー「もうね、膝を打ちましたよ。これだ!みたいな」

司会者「ロックインジャパンネタの根底にある心情をすべて説明していますね。別に誰も悪くないんだけど感じてしまうネガティブな気持ちがあって、別に誰も悪くないがゆえに表だって表明できないんだけど、とにかくモヤモヤが残っていく的な」

レジー「このライナーノーツが書かれたときには厨二病なんて便利な言葉なかったけど、こういう「自分の好きな文化が消費されていくことを嫌悪しつつ、それを好きな自分には抗えない」みたいな感情は太古の昔から存在してるってことなんでしょうな。ある対象について「切実なものとして考えてる人」と「楽しいものの一つとして考えてる人」が混在すると、前者の人は必ずこういう感情を持つんだろうなと」

司会者「「音楽」とか「ロックンロール」を「フェス」とかに入れ替えても意味が通りますね」

レジー「ほんとそうだね。タナソウの書いてるとおり150%いちゃもんなんですけど。で、そんなふうにいちゃもんをつけまくりたくなるイベントが開催されるということで」

司会者「例のあれですね

エンタメ×合コン=「エンタメコン」 数ある合コンや街コンでは体験できない、“好きなエンタメが同じ”男女が集まる新しい合コンイベントです。 第1回目のテーマは「夏フェス好き」な男女200名を募集します。 みなさん今年の夏はどのフェスに行きましたか? フジロック?サマソニ?ロッキン?etc・・・ 暑かった夏の思い出を振り返りながらみんなで盛り上がりましょう! ※夏フェスに行けなかったけど、音楽好きな人と盛り上がりたい!という方も大歓迎です

「ポイント」
■夏フェス&音楽が好きな男子100×女子100
■安心の同姓ペア参加
■20分に1回の席替えで5組以上と出逢える
■アクセス抜群!渋谷駅近くにグランドオープンしたばかりの
 洗練極めた日本最大級の大人のラウンジで開催!
■3時間「飲み放題+ビュッフェ」

「参加資格」
■同性2名様でのお申込みとなります
■20歳~39歳(既婚・未婚は不問)
■当日は年齢が確認できる身分証をお持ちください(アルコール提供のため)

一緒にライヴに行ってくれる恋人を探すのもよし、
来年の夏フェスに一緒に行く友達やグループを作るのもよし!


レジー「くらくらする」

司会者「行くとこまで行った感はありますね」

レジー「この「エンタメコン」って企画はこれが初回みたいなんですよ。1回目のネタがスポーツ系でも映画や本みたいな文化系でもなく、お笑い関係でもなく、しかも「音楽」ですらなく「夏フェス」ってところがね。扱いやすいレジャーであることを如実に表してますね」

司会者「既婚でもいいらしいから行ってみればいいじゃないですか。潜入調査」

レジー「いやー、さすがに無理でしょ。15分で帰りたくなる気がする」

司会者「セカオワとワンオクが好きです!って盛り上がってきてくださいよ」

レジー「やっぱそういう若い人が聴く日本のロックの話に偏るのかなあ。でもまだそれならいいですよ。「ロッキン行ったんですか?私も3日目行ってきました!ファンモンとケツメイシ最高でしたよね!」とか言われたらどうしたらいいんだろう」

司会者「難易度高いですね」

レジー「ちょっと思うのは、そもそも音楽の話にならない気がするんだよね。以前も書いた通り、「音楽を聴きに行く」よりも「夏フェスに行ってfacebookに写真をアップする」ことの方が大事な状況になってるわけで」

司会者「キャンプとかバーベキューとかみたいなものでしょうね」

レジー「そう。このクソ寒いときに集まってわざわざ夏休みのバーベキューの思い出を語り合うのかと」

司会者「来年のバーベキューの約束をするんじゃないですか」

レジー「スパンが長いな。どうせやるなら7月とかに「夏フェス前夜祭コン!」みたいなのやった方が良かったんじゃないだろうか。それか、イープラスもコンパとか生ぬるいこと言ってないで自分たちでこういうフェスやればいいんだよ。ぴあは自分たちでフェスをやってるというのに」

司会者「街コンじゃなくてフェスコンですね要は」

レジー「どっかの旅行会社と組んでさ。チケット、移動用のバス、宿泊、事前の懇親会、当日夜の懇親会、全部パックにしてね。参加したい人いるんじゃないかな。フェス自体もそれ系の仕掛けをいろいろ仕込んでさ。リストバンドに番号が入ってて、同じ番号の異性を探しましょうみたいな」

司会者「もはや結婚式の二次会ですね」

レジー「やるならそれくらい徹底すればいいんですよ」

司会者「単純に移動と宿泊のパックならば、旅行会社がどこかのフェスのチケットそれなりの量買い占めれば何かしら企画はできますよね。すでに今もそういうプランはあるだろうから、それに合コン的企画を埋め込めば簡単」

レジー「少人数にして「あいのり」みたいに順番にバスに乗り込んでくるとかやれば盛り上がるんじゃないか」

司会者「懇親会では川嶋あいに歌ってもらいますか」

レジー「そうね。今年やるのかわからないけど、GO!FESとかそういうイベントにしちゃえばいいんですよ」

司会者「さすがにロッキングオンはそんなことやらないでしょ」

レジー「僕もそう思ってたんですけど、わかんないですよ。すでにこんなのやってますから

ロッキング・オン企画のフードフェスティバル【まんパク】のプレオープンイベントとして、大型合コンが開催されます。その名も【まちコン@まんパク】。

「まちコン」とは、ご存知の通り、大人数の男女が貸し切られた近隣の店舗間を回遊しながら合コンをするという、男女の出会いの演出+地域活性化も目的としたイベント。今回行われる【まちコン@まんパク】では、イベントエリアがぐっとコンパクトに集中。

フードフェスが行われる公園内で、配られた食券で料理を楽しみながら、出会いを探す事が出来ます。参加者は男女各250名。現在e+(イープラス)のサイトでチケットを販売中です。【まちコン@まんパク】公式サイトの申込みボタンから購入ページにアクセスできます。

司会者「なんだこれは」

レジー「全然知りませんでした。これもイープラスね。そしてロッキングオンが公式に協力してます。開会の前日にこのために場所使わせてるわけだから」

司会者「そのうちロックインジャパンも本番前日の木曜日にこういうのやるようになったりして」

レジー「冗談に聞こえないのが怖い。そのときこそが、音楽フェス文化がリア充レジャーに飲み込まれる本当の瞬間でしょうね。でもある意味棲み分けが進んで助かるかも」

司会者「フェスに集団でやって来てうぇーいwwwって感じの人たちは「フェスコン」とはモチベーション違うから棲み分けないんじゃないですか」

レジー「それもそうですね。とりあえずこのイープラスのイベントがどういう感じになるかは興味あるな。参加者の好きなアーティストランキングとかアンケートして公開してもらいたいですね。それでいろんなことがわかる気がする。もし参加予定の方がいらっしゃったら、終わった後に様子をこっそり教えてほしいなと思います」

司会者「貴重な情報になりますね。では次回はどうしましょうか」

レジー「今日Perfumeのライブビューイング行くので、それが候補かなあ。いいネタあれば変更します」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

ロックインジャパンについての雑記7 - 「踊ってはいけない国、日本」のフェス

レジー「磯部涼さんの「踊ってはいけない国、日本」を読みました」



司会者「宮台真司さんはじめいろんな方が参加されていますが」

レジー「津田さんとか開沼さんとか坂口さんとか人選がいいね。今話を聞きたい人たちが揃ってると思う」

司会者「風営法の話から始まって「規制が行き過ぎた社会」みたいなところまで話題が広がるわけですが」

レジー「これはかなり面白いですよ。起点はクラブの取り締まりの話題からですが、今の時代に音楽を聴くとは、音楽を聴きながら踊るとはどういうことか、みたいなことを考えさせられる内容になっています」

司会者「先日のタマフルで磯部さんがこの本について語ってましたね」

レジー「このポッドキャストも並行して聴くといいと思います。で、これ読んでて思ったけど、「規制が進む」「必要以上に漂白される」みたいなことは前回の記事で書いたロックインジャパン話とつながってるような気がしますよ」

司会者「前回の記事では、ロックインジャパンの「昔」と「今」の違いは「ダメな部分を曝け出しているか」というところで、初回のレポートでは「うまくいかなかったステージ」の様子を具体的に伝えていた、ということの紹介で終わりました」

レジー「はい。で、今回注目したのは00年~03年、つまり1回目から4回目までRIJ特集に掲載されていた「365・デイズ・オブ・ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」という長文記事です。ちなみに04年のRIJ特集は手元にないので、載ってたかはわかりません」

写真 (7)

司会者「05年、つまり増刊号として出るようになってからは載ってませんね」

レジー「そうですね。で、これかなり読み応えあるんですよ。365デイズ、つまり1年間。フェスができるまで、2回目以降はフェスが終わってから次のフェスが始まるまで、その間にどんなことがあったかってのが生々しく記述されています。1回目から3回目は鹿野さん、4回目は兵庫さんが書いてますね」

司会者「1回目の中止が決定される場面とかショッキングですね」

レジー「ちょっと長いけど引用します」

イエモン終演後、ステージ上に主要スタッフが集まり、ミーティングを開いた。PAスピーカーやモニターがイカレまくってしまったことで、もうストックが無くなっていた。しかもこのまま続けてもPA機材の不調子で音が止まる可能性があると舞台監督が言った。考えた。正直、続けたかった。しかし凄い風だ。ミーティング時は15、6メートル吹いていた。断続的に20メートルを超えている可能性が強かった。これはステージ設計ではなく、人間が何かを表現する場として不適切な環境だった。この条件の中で次のAJICOはやってくれるのか?まず、それを聞きに行こう。その矢先だった----。
バリンッッッッッ!!!!!!
雷が落ちたと、そうに違いないと思った。ステージに落ちたのか?それともまさか!?天井からヒラヒラと照明用のセロファンやゴムの破片みたいなのが落ちてきた。見上げると、ペロンと天井の幕がめくれあがっっている。「これ以上、続けられない。もう修復できない。終了しなきゃ!」
終わりを告げた。全ての失意と落胆を抱え込んで、ロック・イン・ジャパン・フェスは未完の終了を告げた。

司会者「うーん」

レジー「こういう壮絶な話以外にも、PAがどうした、ステージ前の場所取りがどうした、駐車場がどうした、なんてことまで含めて、どういうプロセスを経てこのフェスができあがっていくかがいろいろ書かれてて興味深いです。どんな問題が起こったか、それについてどう考えどう対処したか、ということが詳細に書かれている」

司会者「さっきの引用にAJICOが出てきましたが、2年後にUAが出ることになったけど渋滞に巻き込まれて出演時間に間に合わないかもしれない!みたいな話も書かれていました」

レジー「そう。バンプとの順番入れ替えまで検討したとか。かなり赤裸々」

司会者「今ではすっかりおなじみのみなと屋ができることになった経緯とかもいいですよね」

フジ・ロックの苗場食堂、北海道名産の食い物がずらりと並ぶライジング・サン、会場で鮎の塩焼きや手打ちそばを食えた昔のレインボウ2000など、他のフェスに行く度に「地元のものを食えるのっていいよなあ」と思っていたら、今年から公園とひたちなか市役所が地元の漁協やJAに呼びかけ、みなと屋をオープンしてくれることになったのだ。

レジー「これは2003年のやつね。こういうの読むとありがたみがわかる」

司会者「まあこの辺はフェスの「始まり」だからこそなんじゃないですかね。こういう作り上げてく喜びみたいなものを今のRIJのレポートに求めるのは難しいのでは」

レジー「ちょっとそこについてはひとまず置いておきます。で、この「365・デイズ・オブ・ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」で一番面白いと感じるのは、ブッキングに関しての話なんですよ」

司会者「ほう」

レジー「たとえば03年の岡村ちゃん」

それから、ある意味今年のフェスの目玉(という言い方は他のアーティストに失礼なので普段はしないが、今年のこの人に限っては他の皆さんも納得してくれると思う)。岡村ちゃんだ。
来ないかもしれない。
今だから言うが、鹿野が彼の出演OKとってきた日以来、我々の脳裏にこの不安が定住することになった。


司会者「こんなことまで言っちゃっていいんでしょうか」

レジー「ね。この年はHYDEのシークレット枠での出演なんてのもあって、それについても字数が割かれています。あとは01年のゆずとミスチル」

司会者「1年目にはなかったいわゆる「J-POP」的な人たちの出演ですね」

レジー「これに関しても「賛否両輪ある」旨を認めたうえで、なぜ彼らをブッキングしたのか、ということについて書いています」

司会者「しかしこのときのミスチルすごかったですよね」

レジー「目ん玉ひんむいた桜井さんの衝撃ね。で、そのステージが終わった後のこんなやり取りも」

ミスチル終演後、小林武史が僕の胸をグーで突つき、こう言った。「どーよ、これ以上のロックて何よ!」。ありがとう。

司会者「「ロックじゃない奴がなんで出るの?」みたいな人がいることを想定してですよね、このやり取りを載せてるのも」

レジー「たぶんね。あとは翌年の02年だと、バンプから「あまりいいライブができなかった」という報告を受けた、「バンプは野外向きじゃない」なんて声も聞いた、でもそんなカテゴライズはおかしい、みたいなことが書いてあったり」

司会者「なるほど。単に「裏側を見せる」だけじゃなくて、それを通して出演アーティストにどういう期待をしているかってことを読者に伝えてるわけですね」

レジー「そうですね。それによってこのフェスの「物語」をよりわかりやすいものにしてると」

司会者「では翻って「今」のRIJはどうなんですかね」

レジー「それを考えるにあたって、やはり引越しの片づけの過程で09年に10回目記念で送られてきたDVDが見つかったんですが、そこでの山崎さんの発言を引用します」

ロックジャーナリストとして、編集者として、長年いろんなミュージシャン、いろんな作品を通して彼らとコミュニケーションをとりながら、一つ一つのバンドに対する理解とか評価っていうのをしっかりできているっていう自負もあるので、どのバンドを、どういうステージに、どういう物語の中で出していくか、見せていくのか、その日一日の音楽フェスとしての物語、流れっていうものをどういうふうに作るのか、ってことに関しても深く考えられる、そういう部分はロック雑誌の出版社を長年やってきたっていう我々としての特色としてあるんじゃないかと思います。

司会者「今も「物語」を作ってると」

レジー「そのようですね。最近友人から「もうRIJのブッキングに「物語」みたいな視点はないんじゃないか」という指摘を受けたんだけど、作り手としてはまだこういうことを言ってるんですね。じゃあさ、今年ファンモンを出したのにはどんな「物語」があったの?って話ですよ」

司会者「確かに」

レジー「かつてはそういう話を誌面を通じてしてたわけだけど、今はそれがないから単に流行りもの数珠つなぎに見えるんですよね。で、最初の方の「作り上げてく喜びを今のRIJのレポートに期待するのは難しいのでは?」ってところに戻るんですけど」

司会者「はい」

レジー「結局運営に関しても、100%完成されてる状態なんてありえないわけですよね。だからこそステージが増えたり減ったり、今年はシーサイドトレインがなくなったり、ダイブモッシュの禁止が厳格になったりしてるわけで。そこに至るには苦渋の決断もあれば、うまくいってないことだってあるはずなんですよ」

司会者「特に去年は放射線量みたいなデリケートな問題もありましたしね。今年もか」

レジー「そう。それにもちろん、全てのアクトが素晴らしいなんてことは絶対ないわけで、コンディションが悪いバンドもいれば、タイムテーブルの兼ね合いで人が少ないステージだってあるわけで」

司会者「まあそうでしょうね」

レジー「そういう都合の悪いもの、うまくいかなかったもの、これらを全部無視して何でもかんでも「笑顔が溢れた幸せな3日間!」みたいにまとめるのにはすごい違和感を覚えるんですよね。すごく表面的というか、剥き出し感が全くなくなって「体よくコーティングされた感じ」になってるなあと。だからこそWOWOWの「初期のころが面白かった」コメントは衝撃的だったわけですが」

司会者「なるほど。長くなってきたのでそろそろまとめたいんですが、最近の増刊号でいうと最後の方に載ってるこぼれ話みたいなやつくらいですかね裏側っぽい情報は」

レジー「まああれはあれで面白いけどさ、ネガティブな話含めてもっとがっつりしたテキストで読みたいよね。また復活しないかな、「365・デイズ・オブ・ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」。鹿野さんと山崎さんの考え方の差とかもあるんだろうけどね」

司会者「10年経ってしがらみみたいなものも圧倒的に増えてるでしょうし」

レジー「いやー、ほんとそうなんだろうね。で、最近RO69でこの会社の最近の姿勢、しがらみにまみれてる状態を端的に表してるレポを見つけたんだけど」

司会者「「ギターが弦楽器かのように」ってやつ?」

レジー「確かにそれもクオリティという面で別の問題をはらんでるけど、それではなくてAIR JAMのレポートです。一か所何やらすごい文章があって」

誤解を恐れずにいえば、初日のステージにはいささかの固さが感じられもしたのだけれど(あくまで個人的見解ですが)、翌2日目のアクトは、もう掛け値なしに、腹の底から素晴らしかった!

司会者「どんだけエクスキューズしてるんだ」

レジー「「誤解を恐れずに言えば」って予防線を張った上で、さらに「(個人的見解ですが)」って公式の意見ではないって打ち消すというね。全体を読めばこれ書いてる奥村さんに揶揄する意図がないのは明確なのに、それでもここまでやらないと外に出せないのかとびっくりしました」

司会者「ハイスタファンは強烈ですからそれに気を使ったのでは」

レジー「まあ僕もツイッターでケンさんに拡散された後に激烈な反応にあったことあるから気持ちはわかるんだけど。でもさ、現状追認するだけじゃ何も生まれんわけで。「活字でロックする」とか言ってる人たちとは思えませんよ」

司会者「それはそうですね」

レジー「まあ勝手に自主規制して息苦しくなってく感じは極めて最近の日本的だし、そんなムードが広がっていくさまが冒頭で紹介した磯部さんの本では丹念に描かれてるんだけど。そういう意味で、RIJ、ひいてはJAPANそのものが「臭いものにフタをする」スタンスになっていってるのは、世の中の動きともリンクしてるのかもしれませんね。あんまり大きな話してもしょうがないので今回はこの辺で。引用が多いと長くなるなやっぱり」

司会者「わかりました。次回はどうしましょうか」

レジー「どうしようかな。ひたちなか以来バタバタしてて一度もライブ行ってないんだけど、来月パスピエが出る対バンとアイドルイベントのチケットとったので、その辺に関連したことでも書くかも。例によって予定は未定ということで」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

ロックインジャパンについての雑記6 -JAPANはJAPANをどう伝えるか

司会者「先日のエントリーで90年代の「ポスト・ミスチル」たちを取り上げましたが、それに関して、「ムーンチャイルドが抜けてますよ」というご指摘をいただきました」

レジー「ムーンチャイルドね。もちろん忘れてませんよ。なんたって「Over the rainbow」は高校生の時カラオケで歌いまくってましたから」



司会者「これいい歌ですよね。そして相変わらずクネクネした動きが気持ち悪い」

レジー「彼らについては「Escape」っていう一発があるから、あの流れにはそぐわないかと思い除外しました」

司会者「他のバンドにそんな派手な一発なかったからなあ」

レジー「今考えるとエイベックスが「バンドで儲ける」ための一手だったんだろうねムーンチャイルドは」

司会者「wikiにも「ポストMr.Childrenと期待されたが、それから2年余りの1999年に解散した」なんて記述がありますね

レジー「もし彼らが「Escape」以降もコンスタントにヒットを出してたらどうなってたんだろうとか思うけど、やっぱりあの頃はミスチルスピッツ始めすごいバンドがありすぎたから違う結末が全く想像できないね。この時代はそんなに膨らまなそうだからこの辺で終わりましょう」

司会者「はい。で、今回はロックインジャパンでしたっけ」

レジー「そうですね。増刊号が出て、WOWOWの放送があって」

司会者「フェス当日からネットでその日の様子が分かる時代になってますが、増刊号にせよWOWOWにせよまとめて取り上げてくれるメディアはありがたいですね」

レジー「そうね。あとはジャパンカウントダウンとナタリーかなちゃんとやってくれるのは。朝のワイドショーでもちらっとやるけど。しかしこのフェスを取り巻くメディア環境もいろいろ変わってるなあ。1回目はNHKBSで放送だったんだよね」

司会者「この「Viva la Revolution」とかそのときのですよね」



レジー「そうそう。僕がひたちなかで号泣してたやつね。あとは当然ツイッターなんてなくて、相互にやり取りができるのは検閲の入る公式BBSくらいだったな。個人でやってるメーリスとかはあったけど」

司会者「昔話はさておき、増刊号の内容はいかがでしたか」

レジー「相変わらず写真がいいすね。あと岸田と山内君の対談が良かった。もう一つの4人のはまだ読んでないんだよな。あ、そう言えばそっちにkjが参加してるわけだけど、ドラゴンアッシュのライブレポートはちょっとどうなんだろうか」

司会者「具体的には」

レジー「「Fantasista」でkjが声を荒げて客を煽ったみたいなことが書いてあるんだけど、一番大事なのは「お前らは飛べないから俺がいってやる」的なMCと一緒にサビで客席に降りていったところでしょう。そこ削ってどうするっていう。あと以前ブログで書いた「丸くなって!」についても言及なし」

司会者「まあモッシュダイブ禁止のフェスですから仕方ないんじゃないですか」

レジー「それ言っちゃうとそれまでなんだけどさ、何かねえ。超ローカルルールを守るためにライブレポートからハイライトを削除しちゃうのってはどうも不誠実に感じるんだよな。「ルールに抗うのがロックだ」的なことを言う時もあるくせに」

司会者「まあkjはそういう「飼い慣らされるな」みたいなことを意識してやってる部分もあるだろうし、そういう気持ちはJAPANの人たちが最もわかってるはずなんですが」

レジー「kjは以前も確か「百合の花の咲く場所で」の時だったと思うけど、「モッシュダイブ禁止とか言うけどそんなん関係ねーだろ」みたいなMCをしてたことがあった気がするんだよな。テレビで放送されたときにそこだけ編集されてた記憶が」

司会者「あれいつでしたっけね」

レジー「そういうMCするわりには何のお咎めもなく毎年出演するわけで。黙認するなら別にメディアに出しちゃったっていいのにね。誰もそれで矛盾してるとか言わないでしょ。あと似たような話で言うと、きゃりーぱみゅぱみゅのMCも微妙に編集されてた」

司会者「これですか」

(略)中田ヤスタカさんからROCK IN JAPANは楽しいと聞いていました。

レジー「そうそう。これ実際にはこう言ってたと思いますよ」

(略)中田さんからロッキンは楽しいと聞いていました。

司会者「ロッキン」

レジー「勘違いや聞き間違いじゃないと思うんだよね。ちょうどフェスの呼称問題が気になってたときだったので」

司会者「あえて正式名称に戻してると」

レジー「「ジャパン」と「ひたちなか」はたまに見るから、別に愛称を全てカットしてるってわけでもないと思うんだけどどうなんだろう。「ロッキン」を認めない理由でもあるんでしょうかね。何か商標上の問題とか?」

司会者「でもWOWOWだと「ロッキンサイコー!」って言ってる若者グループが出てきてましたよ」

レジー「そう。だからここ一致しないなあと不思議に感じてたんですが、たぶんWOWOWの放送の、少なくともライブシーン以外の制作部分はロッキングオンの手が入ってないんじゃないかという考えに行き着きました」

司会者「ほう」

レジー「その根拠として、こんなコメントが放送されてたんですよ」

初期のころが一番面白かったかな。コアな人たちがいっぱいいたんで。その頃のライブはすごく面白かったですね。最近はいろんな人が来るようになったんで。まあそれはそれで、お子さんも増えたんで、そういうフェスも時代とともに面白いかなと思ってます。

司会者「なんか何とも言えないニュアンスですね」

レジー「これ言ってたのはハイエイタスのTシャツを着た30代後半くらいの男の人でした。年齢微妙だけど、少なくとも「若者」ではない。たぶん初回とかから毎年のように来てる人なんでしょう。で、そんな人が「初期のころが一番面白かった。今のはね、それはそれでいいんじゃないですか」なんてコメントしてると。このコメントは実感としてはすごーくわかりますがまあそれは置いておくとして、もっと好意的なコメントが絶対あったはずなのに、なぜあえてこんなのを流したかって話なんですよ」

司会者「主催者自ら「昔の方が良かった」みたいなコメントをチョイスするとは考えづらいですね」

レジー「WOWOWの中に同じ意見の人がいたのかなあ。単に若い人たちとのバランスをとるためだけに放送するにはオピニオンとして刺激が強すぎる気がする」

司会者「確かにずっと盛り上がってるライブ映像が流れてる中に「昔の方が良かった」なんてコメントが挟まってたらちょっと冷めます」

レジー「まあただここに関しては何を言っても想像の域を出ないのであまり掘り下げても仕方ないのかな。すごく気になるんだけど。で、考えたいのはこのおっちゃんが言ってる「初期のころが一番面白かった」ってのはどういうことなのかってことです」

司会者「単なる「昔は良かった」的ノスタルジーではないんですかね」

レジー「もちろんその側面も否めないと思うんですが、今回は「RIJを伝えるメディア」について取り上げているので、そういう角度から掘り下げたいと思います」

司会者「「RIJを伝えるメディア」というと必然的にJAPAN本誌もしくは増刊号、つまりフェスの作り手が発信するメディアが一番主要なものになりますが」

レジー「そうですね。だから結果的に、「RIJを伝えるメディア」の姿勢にフェスそのものの姿勢が表れてくると。テレビも含めて基本的にコントロールされたメディアからしか発信してないからねこのフェスは。で、「昔」と「今」の一番の違いは「うまくいかない部分も曝け出していた」ってことだと思います」

司会者「ふむ」

レジー「たとえば1回目のRIJ、初日トップバッターのAIRの次に出たハスキンのライブレポートにこんな一節があります」

結果から言うと、この後の本人達の発言からもわかるように現在の彼らの実力を出し切ったライブではなかった。(略)良い点や新しい発見もあった。しかし彼らの一番の魅力、バンド全員の音・声が合わさった時のシンフォニックな爆発力のようなものが、この日のステージではなかなか生まれなかったのである。

司会者「結構辛口ですね」

レジー「で、この後に反省会のようなインタビューが載ってるわけですが。あとは翌日のキングブラザーズのレポもすごいよ。全文引用するわけにはいかないのでここには載せられませんが、ステージのコンディションと自分たちのパフォーマンスがフィットせずにボロボロになっていくさまが克明に描かれています」

司会者「なんでもかんでも「ひたちなかで起きた奇跡!」じゃないんですね」

レジー「そう。「ダメなものはダメ」という当たり前のことがメッセージされてると」

司会者「ところでそんな昔の文章どこから引っ張り出してきたんですか」

レジー「あ、これはですね、ちょうど今引越しの片づけをしていて、雑誌類も整理してるんですよ。で、その過程で出てきたJAPANの2000年10月号です。ちなみにRIJ取り上げてるJAPANと増刊号は04年以外家にありました」

写真 (6)


司会者「懐かしい感じがしますね」

レジー「で、やっぱり古い年の見てると、フェスを取り上げる際のトーンというかノリが結構違うんですよね。「フェスというものの世間的な立場」が異なるから一概には比較できないとは思うんですが、単に書いてる人が違うって話だけでもないような」

司会者「なるほど。では長くなってきたのでその話は次回に回しましょうか」

レジー「わかりました。しかし改めて黎明期のころの言説に触れるのは面白いですね。次回はその辺具体的に話しつつ、何かしら未来につながるファインディングスがあったらいいなあと思います」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

ロックインジャパンについての雑記5 -ポリのRIJ論

司会者「さて、今回はAKBについてということでしたが」

レジー「その前にひとつどうしても話したいネタが。ロックインジャパン絡みなんですけど」

司会者「(まだその話引っ張るか・・・)はい」

レジー「ナタリーにポリシックスのインタビューが出てまして

司会者「3年ぶりのニューシングル「Lucky Star」に関する取材ですね」

レジー「で、インタビューが行われたのが今年のロックインジャパンの翌日だったようで、「毎年出てますよね」という話題からひたちなかについての話をしばらくしてました。なかなか興味深かったのでご紹介します」


──ここ最近、いわゆるロックファンや音楽マニアと少し違う、ギャルとかギャル男っぽい感じの人たちも増えましたよね。

フミ そうそう。ファッション誌とかで「フェスファッション特集」とかやってるじゃないですか。

ハヤシ うん、あれはほんと大きいと思う。

フミ 音楽イベントというより、花火行くみたいな感覚で来る。

ハヤシ そこらに遊びに行くみたいな。

──なるほど。

フミ 近いし(ほかの野外フェスみたいに)サバイバルって感じでもないし。



司会者「まさに先日のエントリーの内容ですね。フェスのレジャー化」

レジー「やはり出演者も感じている部分ではあると」

司会者「ただ、ポリの皆さんはそれを決してネガには捉えてないですよね。この直後にはこんな発言がありました」


ハヤシ そうそう。そういう明らかに若い子が増えて、動員も一気に増えた感じ。2005年あたりからかな。よく覚えてる。会場の雰囲気も変わったし。ちょうど俺らも海外ツアーとかが本格的に盛り上がり始めた頃で、その場にいる人たちをもっと楽しませようって意識に変わった直後だったんで、すごく印象に残ってますね。「Baby BIAS」みたいな曲で盛り上げようとすると、ものすごい反応が良くてびっくりしたんです。今までこんなことなかったぜ、みたいな。お客さんがその場を積極的に楽しもうとしてる雰囲気がすごく伝わってきて。その頃ポリはそんなに状況が良かったわけではないけど、それをきっかけにポリのライブの雰囲気が、フェスみたいな感じで盛り上がるようになって。そこから曲の作り方やライブの盛り上げ方も変わってきて、それが今につながってる気がします。それまではお客さんのことなんてあまり考えたことなかったし。

──以前「フェスに出ることのポジティブな意味がわかった」みたいなことを言ってましたよね。

ハヤシ そうそう。それです。だからすごくいい影響を与えてくれましたね。今年も4年ぶりのLAKE STAGEのトリで、最高でしたよ。あの会場の一体感はすごかった。



レジー「ちょうど帰るときにステージ前通りましたが確かにすげー盛り上がってたな」

司会者「こういう発言を見ると、これまで述べてきた「レジャー化・リア充化」みたいな方向も決して悪い話ではないんじゃないかという気もしてきますね。ノリのいいお客さんが増えてる、という見方もできると思いますし」

レジー「そういう側面もありそうですね。抜けてる視点でした。ただ、気になる部分があるとすれば、ここでハヤシが言ってる変革点が2005年だということですかね」

司会者「フェスの雰囲気が変わったポイントとして提示していた「矢沢の2006年、夏フェスブームの2007年」よりも前ですね」

レジー「で、2005年のひたちなかってすさまじいメンツだったんですよね。過去のタイムテーブルが見当たらなかったんで公式のヒストリーページで確認していただきたいんですが」

司会者「ちょうどフォレストができた年ですね」

レジー「グラスを見ると、ほぼ3日ともダブルヘッドライナー状態ですよ。初日がバンプにリップ、2日目がシンガーソンガーにミスチル、3日目が坂本龍一にサザン。他にもアジカンにYUKIにクレバにエルレにラッド、ひたちなか初登場のケンさん、あと真心の復活ステージなんてのもあった。あのときのENDLESS SUMMER NUDEは最高だったなあ」

司会者「初日のアシッドマン→クレバ→YUKI→100s→ドラゴンアッシュ→バンプ→リップって、100sを01年の中村一義バンドと考えると今となっては全アーティストがグラスのトリやったことあるわけですね。こりゃすごい」

レジー「この年の前年、04年に初めてこのフェスは全日ソールドアウトになってます。それを受けてブッキング相当気合入れてやったってことなんじゃないでしょうか。何が言いたいかというと、ハヤシが言ってる05年っていうのは「音楽好きが一気にRIJに集うようになったタイミング」ってことであって、彼はそれを歓迎しているわけです。つまり、インタビュー冒頭に出てくる「いわゆるロックファンや音楽マニアと少し違う、ギャルとかギャル男っぽい感じの人たち」が増えたっていう最近の傾向としての話、つまり「ひたちなかのリア充化」とは文脈の異なる話をしてるんじゃないかと」

司会者「確かにそういうお客さんが増えたこと自体を良いと悪いとも言ってはいないですね。でも今年のレイクも良かったって言ってますよ?」

レジー「たぶんここで言う「ギャルとかギャル男っぽい感じの人」ってのはレイクには来ないんじゃないですかね。グラスの後ろのテントエリアに陣取って、ファンモンとケツメイシがっつり見て、昼寝というか夕寝してから暗くなったら帰りの片づけって感じなんじゃないですか」

司会者「グラスの客層が他のステージと結構違う感じはよくわかります」

レジー「で、この日のレイクは難波→シャカラビ→ポリっていう「そんなに若くないけどアッパーな曲で確実に盛り上げられるアクト」の流れだったから、その中で一体感が生まれたって話なんじゃないのかな。この3つのファン層がかぶってるかはよくわからないんだけど」

司会者「いわゆるリア充化の流れとは関係ないところで生じた盛り上がりだと」

レジー「もちろんケツメイシ後に移動してシャカラビ→マンウィズ→ポリって行くタフガイもいたと思いますけどね。ただその人は「フェスにビール飲みに来ました」みたいな生易しい感じの人ではないわなおそらく。ある意味超音楽マニアでしょ」

司会者「確かに」

レジー「しかしまあこう考えると、即効性のある音楽が強いフェスになってるよなあひたちなかは。「祭り」だから当たり前っちゃ当たり前なんだけど、民生スピッツクラスにならないとゆったりと音楽を聴かせるのは難しいのかね」

司会者「去年は森山直太朗がグラスでひどい目に合ってましたしね」

レジー「そうそう。似たようなギターバンドがいっぱい出てくる現状とフェスでどんな音楽がウケるかってのは結構関係がある気がする」

司会者「それはあるかもしれないですね。フェスという文化が定着する中で、鳴らされる音楽の差異が小さくなっていくってことか。面白そうなネタですが、キリがなくなりそうですのでまたの機会にしましょう。で、次はAKBについて書くんですよね?信じて大丈夫ですか?」

レジー「書きますよ!で、今回の内容と絡めて次回のネタのイントロをちょっとだけ。今言ったようにギターバンドが「対フェス」という観点から同質化が進んでいるとした場合、アイドルシーンは「対AKB」という観点から各グループが明確な差別化を図ることで多様性が増していってると思うんですよね。そんな話もできればと思ってます。というわけで、次はほんとにAKBについてです」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

ロックインジャパンについての雑記4 -で、今年はどーだったの?という話

レジー「いやー大変なことが起きましたね」

司会者「発端はこのツイートでした」



レジー「こっからの拡散ぶりはほんとすごかった。フォロワーもずいぶん増えたし。ネット怖い」

司会者「柴さんご紹介いただきありがとうございました。いろいろ反響がありましたね」

レジー「単純に面白いと言ってくれてる人から、よくぞ言ってくれた!すっきりした!みたいな感じのやつ、あとはサブカル厨乙的なのまで様々でしたね。ただ、そもそもこの現状認識は違うぞ、って意見には出会わなかったな」

司会者「みんな薄々感じてることだったのかもしれないですね。さて、今回はどうしましょうか」

レジー「考えたんですが、ロックインジャパンネタが想像以上に反響を呼んでしまったので、それにつなげる形で「で、今年はどーだったのよ?」っていう話をしようと思います」

司会者「わかりました。ではとりあえず見たアクトの話でもしましょうか」

レジー「そうですね。じゃあ複数曲見たのを全部あげます」

1日目
秦基博、きゃりーぱみゅぱみゅ(初見)、Dragon Ash、plenty(初見)、ライムスター、プリンセスプリンセス(初見)、YUKI、KREVA

2日目
THE BAWDIES、チャットモンチー、くるり、赤い公園、Perfume、フジファブリック

3日目
ONE OK ROCK(初見)、高橋優(初見)、ヒダカトオルとフェッドミュージック(初見)、ねごと、FOZZTONE(初見)、スピッツ


司会者「わりと初物もありますね。全体通して特に印象残ってるアクトがあれば」

レジー「これはですね、何と言ってもプリプリですな。すごかった」

司会者「解散から16年とのことですが、ブランクは感じなかったですか?」

レジー「演奏がタイトじゃない部分はあったとは思いますけどね。それでもクラシックの連打と大会場を生かしたステージング、ありゃ上がりますよ。で、次がYUKIだったのも良かったですね。女性カリスマミュージシャンの系譜を見れた感じ。YUKIが直接的にプリプリを通過してるかは知らないし僕自身プリプリ自体についても詳しくないんですが、プリプリの曲聴いてると「これジュディマリみたいじゃん!」ってのもあって。今のJ-POPの礎を作った人たちなんだなあと改めて思った」

司会者「プリプリの次がYUKIという話が出ましたが、プリプリの前はホルモンでしたね」

レジー「そう、これは絶対言っとかなきゃいけない。ホルモンは見てないんですが、終わった後グラスの前の方に言ったらゴミだらけ。空ペットボトルが散乱」

司会者「このフェスでは珍しい状況ですね」

レジー「あのバンドのファンはほんとマナー悪いですね。ホルモンの出演がなくてもTシャツ着てる人毎年いるけど、ホルモンTのやつは今後出禁にしてほしいわ。去年もホルモンTの奴とウィングテントでちょっとぶつかったときにめっちゃガンつけられたんだよな。思い出してだんだん腹立ってきた」

司会者「まあまあ、良いアクトの話で気分を変えてくださいよ」

レジー「スピッツは聴きたい曲結構やってくれて楽しかった。「スパイダー」初めて聴きました。くるりもいい感じだったな。吉田省念が岸田にいい影響を与えてるっぽい。若手だとワンオクと赤い公園が印象的ですね。赤い公園はもっとでかいところで見たいな」

司会者「曲単体で良かったものはありますか?」

レジー「そうですね、ここまで出したバンドだとプリプリ「M」、スピッツ「スパイダー」。あとはフジファブ「銀河」、髙橋優「福笑い」、あ、あとドラゴンアッシュの「morrow」も沁みた」

司会者「ドラゴンアッシュは馬場さんの件があってから初のRIJでしたね」

レジー「うーん。そうだったんだけど、正直厳しいステージだったな。客とのズレをすごい感じた。これは受け手にも問題がある話かもしれないけど」

司会者「「陽はまたのぼりくりかえす」も「Viva la Revolution」もないセットでしたね」

レジー「まあ「陽はまた~」は去年の映像見てもそんな盛り上がってない感じだったけどね。彼ら的に思い入れがあるっぽい「ROCK BAND」がスベってたのがしんどかった。僕の周りだけかな?「何この曲?誰出てきたの?」みたいな。スクリーン見ても客が全くうねってなかった」

司会者「リアルタイムで追ってる人が少ないんでしょうか」

レジー「なんかもう「有名人だから見とこう」的な対象になってるのかと思うと悲しい。あと、kjがモッシュダイブ禁止の客を慮ってか、「FANTASISTA」のときに「丸くなって!」みたいな煽りをしたんですよ。サークルで回って騒ぐなら危なくないだろうってことだったと思うんですが」

司会者「kjらしいやり方ですね」

レジー「そしたら「丸くなる」の意味があんま理解されなかったのか、何かただ円になっただけで。「何?何?」みたいな感じで後ろに下がる人たちも多数。単に不要なスペースが生まれただけ、という微妙な状況に」

司会者「サークルモッシュとかわからんのか」

レジー「以前「このフェスの客はすぐサークルモッシュしたがる」って書いたけど、もはや「このフェスの客はサークルモッシュすら知らない」という状況かもしれない」

司会者「ちなみに、その円が解けるときに思いっきり転んでましたね」

レジー「そうなんですよ。後ろから人がどんどん来て、死の恐怖を感じました」

司会者「もう若くないので無理しないでください。今ちょうど受け手側の話が出ましたが、先日のエントリーであげていた「受け手のリテラシー」という部分で何か関連する話はありますか?」

レジー「それで言うと、DJブースのダイノジとやついいちろうですね。ダイノジは中で3曲くらい見て、やついは遠巻きに様子を見てただけなんですが」

司会者「どちらも盛り上がり鉄板アクトですね」

レジー「例によって大盛り上がりだったんですが、気になったのがやたらと「指示」が多かったんですよね。動きにしろ掛け声にしろ。過去見た経験から「音楽に詳しい芸人が音楽ファンと一緒に楽しむ」って空間をイメージしてたんだけど、何かすごい違和感だった。で、そんなことをフェス終わった後つぶやいてたら、大谷さんご本人からレスをいただいたんですよ」





司会者「なんかめっちゃ謝られてるじゃないですか」

レジー「そこに関しては恐縮するしかないんですが、このツイートからは大谷さん自身もこのフェスのDJブースでの距離感に悩んでる様が窺えます」

司会者「「シェアのみだと興味もしめさない人」ってのもなかなか重い発言ですね。音楽に人工的なコミュニケーション装置が埋め込まれてないと楽しめないってことですよね」

レジー「さらに、毎年このフェスのレジデントDJを務めている保坂壮彦さんはブログでこんなことを書いていました」

しかし、今年は、正直、みんなが、オーディエンスがどのように音楽を捉えて、どのように音楽を楽しんでくれるのか?という、原点中の原点を掴むことが難しかったのが事実です。例えば、“あの曲をかければみんなが踊ってくれる”、とか。“今年は、この曲を自らのキラーチューン、アンセム、として鳴らせば、みんなに届くだろう”、とか。そういう試行錯誤しつつ、プレイしたのですが、自分の思うようにいかない場面が多々ありました。これは、自らの力の無さから来ることかも知れません。そう言ってしまえば、それで終わりなのかも知れません。けれど、それ以外にも、理由はあるなって。ひしひしと感じたわけです。

司会者「うーん」

レジー「このブログはぜひ全文読んでみてください。同じ年に、レジデントDJと人気アクトがそれぞれ「DJブースで音楽そのものの力がワークしない様」を語っているという事実。これをフェスのあり方全体に敷衍して語っていいかは微妙な部分もありますが、僕としてはこのフェスのあり様を象徴しているように感じました」

司会者「なるほど。ただ、これに関しては大谷さんも言ってる通りどちらがいい悪いという話ではないですよね。「これまで」のあり方を賛美する正当性があるわけでもない」

レジー「それはそうですね。あくまでもスタンスの話です。以前の記事と重複しますが、僕としてはやはりフェスというものは「音楽」が主役の場所であってほしいと思っています。そういう立場で考えると、「音楽」が「お手軽なコミュニケーション」の手段として回収されている状態はあんまり気持ち良くないなあというのが正直なところです。一体感を得られるのがフェスの醍醐味の一つであることに疑いの余地はないのですが、一体感ってのは自然と湧き上がるものであって強要する/されるものではないだろうと。「コミュニケーション上位/過多の時代」にRIJもこういう形になるべくしてなってるとも言えるのかもしれないけど、やっぱり僕としては音楽そのものを楽しむという部分を大事にしたいし、RIJもそんな人が多くいる場であってほしいなと思います。少なくともある時期まではそういう空間だったと思うので」

司会者「以前のエントリーに対しても「懐古主義にすぎない」というような指摘もありました。今回も同様のツッコミが考えられますが、その辺については」

レジー「RIJに関する最初のエントリーで「ノスタルジー」と断ってもいますが、まあ懐古主義と言われればそうなんですよね。なのでそういう批判は甘んじて受け止めますが、一方で自分の中に蓄積されてきた価値観と現状のギャップについてアウトプットする場合「昔は良かった」的な視座を完全ゼロにすることはできないと思っています。それに後ろ向きな話しかしてないつもりもないですし」

司会者「わかりました。それでは長くなってきたので、最後は前向きな話で締めていただけると」

レジー「前向きな話ね。RIJのいい話題といえば、やっぱシーサイドステージですかね。あそこにあるような「ステージ上とオーディエンスが“自然に”つながる空気」ってのをいかに会場全体に広げるか、ってのを運営サイドは考えてほしいですね。それができれば、間違いなくあのフェスはがらっと変わります。もう種があるわけだからきっとできるはず。来年も楽しみにしています」

司会者「とか言いつつ、来年も同じようなこと書いてそうですね」

レジー「確かにそれは否定できないな。まあ流れに身を任せてということで」

司会者「はい。というわけで、ロックインジャパン話はこれにて終了と」

レジー「と言いつつ、今回もある種エクストラだったりするので、何か論点があれば続くかもしれないです」

司会者「続かない場合の予定は決まってますか?」

レジー「前回もちょこっと書きましたが、アイドル関連の話のとっかかりになるようなネタを出せればなと。今回の話とも間接的には関わるような切り口を提示できればと思ってますが、予定は未定です」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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