レジーのブログ(旧)

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新企画 「音楽で食わずに、音楽と生きる」 前口上

レジー「次回から「音楽で食わずに、音楽と生きる」という連載企画を始めます。前口上として、企画趣旨などをまとめましたのでまずはこちらをお読みください」

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いつもそこでふと考えてしまうのは、一足のわらじを履く人より、二足のわらじを履く人のほうがおもしろくないか?ということだった。

だって現実的に考えたら「わらじの上にさらにまたわらじを履く」なんて、すごく難しいと思うけど、それをやれる人がいたら見てみたいし、素早く別方向に逃げる二匹のうさぎを一人で捕まえるなんていうのも現実的に考えたら無理な話だけど、それをなんとかして二匹とも捕まえられちゃったら本当にすごいじゃないか。

もちろんどちらもありえない話だとは思うけど、絶対無理ってみんなが言うようなことをなんとか努力してやろうとして、もしできたりしたらそっちのほうがおもしろくない?なんでみんなそれをやんないんだろう?

と、いつも思っていた。素朴な疑問である。

(『そして生活は続く』/星野源)


この星野源のエッセイを読んでいた今からちょうど1年前くらいに、その頃発売された音楽雑誌『OTONARI』を購入しました。そこに掲載されていた「WORKING MUSICIAN 働くバンドマンのリアル」という特集は、僕にとってとてもインパクトのあるものでした。

「音楽活動以外にも仕事を持っているミュージシャン」にフォーカスしたその記事には、いくつもの発見がありました。
「生活のためのお金は音楽以外のところで稼ぐ」
「それゆえ、大きい支持を得ながらも“ビジネスの論理”に取り込まれず好きな音楽を鳴らしている」
そんな「二足のわらじ」的なスタンスで活動しているミュージシャンの姿はとても新鮮で、「一発当てて姉ちゃんと派手に豪遊」みたいな古の世界観ではないけれど(裏ではやっているのかもしれませんが)、とても今の時代らしいというか、こういう地に足のついた方たちこそが多くの人の生活に寄り添う音楽を作っていくのではないかという予感を感じました。

次回から始める連載「音楽で食わずに、音楽と生きる」は、ミュージシャンとは異なる形で音楽産業に関わっている人たちの「二足のわらじ」を紹介する企画です。
その趣旨について、これから説明したいと思います。

昨年2013年は、このブログをきっかけにして音楽雑誌の末席を汚させていただいたりトークイベントに声をかけていただいたり、今まで想像もしたことのなかったような体験をたくさんすることができました。
一方で、平日の日中についてはこれまでと全く変わらず音楽とは関係のない会社でサラリーマンとして働き、生活に必要なお金を得ています。
僕自身も、
「生活のためのお金は音楽以外のところで稼ぐ」
「それゆえ、何かに気兼ねすることなく自分のやりたい内容・タイミングで発信を行える」
という状態に自然となっていたのです。
(だんだん「何かに気兼ねすることなく」とは言い切れなくなってきているのが歯がゆいところではありますが・・・)

音楽とは関係のない仕事で生活を維持しながら、その仕事以外の時間・労力を使って「音楽産業に関連する何か(それが小さなことであったとしても)」にコミットしていく。こういった生き方のオプションは、どれだけ世の中に認知されているのでしょうか。

折しも女子大生のリクルートスーツ姿が眩しい就活シーズン真っ盛りですが、2003年春の自分の就職活動を思い返してみると、「音楽業界に関わる」もしくは「音楽とは全く関係のない業界で働く」というオールオアナッシングの発想しか持ち合わせていませんでした。夢見がちな音楽好き学生のご多分に漏れず「A&Rとして新人を育てたい」とか「JAPANに署名記事書いてクロストークでいじられたい」みたいなことを言っていましたが当たり前のように狭き門に弾かれ、実際に就職したのは堅実なメーカー。その後一度転職も経験しましたが、いずれにせよ「音楽と関係がない仕事」という部分では共通しています。

そして、2014年の3月現在。
今の自分は「音楽とは全く関係のない業界で働く」生活に軸足を置き続けながらも、いろいろな偶然が重なったことで「音楽業界に関わる」という領域にほんの少しだけ足を踏み入れています。自分が立っているこの場所は思いのほか楽しくて、もちろん人生のリソースを複数のことに分配する大変さはたくさんありますが、それを補って余りある刺激に満ちています。

そして、そんな生き方、つまり「オールオアナッシングの発想」から離れたところで音楽と関わりを持っている方はもちろん僕以外にもたくさんいます。そういった人たちがやっていることと考えていることを紹介することで、これからの「音楽ビジネスのあり方」、さらにもっと大きく言うとこれからの「働き方そのもの」について何かしら考える起点になるのではないか。この連載のベースにあるのは、そんな問題意識です。

というわけで、次回から3人の方のインタビューを掲載します。
お三方とも、ライターとして活動したりアーティストのサポートを行ったりしながら、音楽には直接関係のない企業で働く会社員という顔も持ち合わせています。
それぞれの方に、本業以外のところで音楽関連の活動に関わるようになったきっかけや両立の秘訣、2つの領域を知っているからこそ生まれる視点などについて、語っていただきました。

昨今の「仕事論・働き方論」において「これからは会社に依存せず、2つ以上の名刺を持つ時代!」なんて言説がありますが、今回紹介する皆さんはそれぞれがそういう形での社会との関わり方を自然と実現しています。そこには「意識高い(笑)」みたいな鼻を突く臭いは一切なく、ただただ単純に「自分ができる範囲で、好きなこと・やりたいことをやればいい」というプリミティブな衝動に満ちています。

今回の連載を通じて、「音楽業界に関わってみたい」と漠然と感じている学生の方々や、「今更音楽と関わりたいって言ってもリアリティないだろうな」という「現実的な」考えを持っている僕と同世代の方々に、「こんな働き方の選択肢もあるのか」と感じていただけたらとても嬉しいです。

もちろん、そういう気持ちを特に持っていない方々に対しても、「こんなふうに音楽業界と接点を持っている人たちがいるのね」という形で知的好奇心を満たせるものになっていると思います。

この連載が、音楽をより立体的に楽しむきっかけとなり、さらにはつづいていく日々の生活をより充実させるきっかけとなることを願っています。


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司会者「去年の春先にやった「音楽と仕事」企画ともつながってますね。柴さんにインタビューしたりしました」

レジー「そうですね。あの記事では「OTONARI」の内容についてももうちょっと触れてるので、改めて読んでもらえると今回の連載の理解がさらに深まるのではないかと。あと「OTONARI」以外の参考文献で言うと、永田純さんの『次世代ミュージシャンのオンガク活動ハンドブック』からも影響を受けています」

 

司会者「永田さんの本面白いですよね」

レジー「トーフさんのインタビューもすごく読みごたえあるし、あとはたとえばペーパーレスのチケットサービスとか音楽ビジネスにおける新しい形にトライしている人たちの紹介がいろいろ載ってます。あとこれはもはや読めるところがあんまりないと思うんだけど、宇野常寛さんがコミケで配布したり有料メルマガに掲載したりしていた「文化系のための脱サラ入門」という文章にもインスパイアされました。たとえばこんな一節とか」

とりあえず、ひとつ言えることは僕の「脱サラ」のはじまりは直属の上司と仲良くなったことでした。そして彼から「副業」という発想を学んだ。「会社員をしながらでも本は書ける」のです。そう思うことによって自然に僕の思考回路からは「会社に残る/辞める」という二項対立は消えていきました。これはなかなか実例に出会わないとピンとこない。でも僕は最初に就職した会社で出会うことができた。これは幸運だったと思います。

司会者「宇野さんも最初は会社員しながら評論活動をしてたんですよね」

レジー「この文章はほんと示唆に富んでるんだけど改めて紙で出たりはしないのかな。このあたりが主要なネタ元です。そんな感じで、次回以降の一連のインタビューを読んで何かしら刺激を受ける人が人が出てくると良いなあと思ってます。今回はゼロ回目なのでこのあたりで。1人目のインタビューのアップをしばしお待ちください」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

>>>>

本連載はこちらで

case1 会社員×音楽ライター
case2 会社員×バンドスタッフ
case3 会社員×アーティストメディア編集者

Dragon AshとAKB48をつなぐ「Show Must Go On」の精神

レジー「「ビクターロック祭り」に行ってきました」

司会者「ビクターと言えば最近はクリープハイプ問題ですが」

レジー「そういや出てなかったね」

司会者「サカナクションがヘッドライナーでした」

レジー「やっぱ紅白に出るバンドは大物感が違うね。ほんとに人気があるんだなーとびっくりしながら見てた。ライブ自体もサービスセットリストですごい迫力だった。他にもくるりとかCoccoとかまとめて見れてすごい贅沢でした。Cocco久々に見たいなと思って参加を決めたんですけど良かったなあ」

司会者「以前EMI ROCKSなんてイベントもありましたが、レコード会社主導のイベントも定着化しつつありますね」

レジー「音源売るだけじゃ商売的に厳しくなってるんだろうなあ」

司会者「下手すりゃちょっとしたロックフェスより豪華ですよね」

レジー「このあたりはそれなりに難しい問題もはらんでいるような気もしました」










司会者「長い目で見ると自分で自分の首を絞めるというか、焼畑農法的になっている感じもありますよね」

レジー「この辺りの動きは注視していきたいと思っています」

司会者「印象に残ってるアクトはありますか」

レジー「さっき名前挙げたのはもちろん良かったし、あとはドラゴンアッシュかっこよかったですね」

司会者「ちょうどアルバムが出たタイミングです」



レジー「予習していったよ」

司会者「好きなんですか」

レジー「正直最近そこまでリアルタイムで追ってるわけじゃないんだけど、なんだかんだでヒーローですからね僕にとっては。同世代でそういう人多いと思う」

司会者「ブレイクストーリーをリアルタイムで体験したのはでかいですね」

レジー「『BUZZ SONGS』で火が付き始めて、『Let yourself go, Let myself go』が売れて、って流れでどっぷりはまりました。『陽はまたのぼりくりかえす』のスタジオライブっぽいの見つけたけど、たぶんこれFACTORYだよねえ。これで初めて歌ってる姿を見たような気がする」



司会者「若いですね」

レジー「若くて新しい世代の人たちが出てきた、って感じがした。BSでやってた横浜アリーナのライブは録画してVHS擦り切れるくらい見た」

司会者「これも動画ありますね」



レジー「素晴らしい。この頃はジブラとあんなことになるとは思わなかった。これが99年。で、2000年のひたちなかね。この『Viva la revolution』ほんと最高だよ」



司会者「このとき初めてドラゴンアッシュ見たって人も結構いたでしょうね」

レジー「うん。僕もそうだった。この動画は今見ても胸が熱くなる」

司会者「号泣してましたよね会場で」

レジー「ほんと待ち望んでたんだよね。その後ひたちなかに毎年出て、ほぼ全部見てるけど去年は見なかったなあ。まあそのくらいの距離感です。ちゃんとしたファンではないけど動向はいつも気になってるって感じ」

司会者「この前アルバムのプロモーションで珍しくテレビに出てましたね」

レジー「「LIVE MONSTER」ね。あの『FANTASISTA』すごかったなあ」

司会者「ネットに落ちてます」

レジー「これは一見の価値あるので見てない人はリンクからぜひ。で、司会のドリカム中村正人とのトークでこんなことを話してました。最近のチャートについてみたいな話題でのやりとり」

中村「いいよねえ、AKBのファンがドラゴンアッシュ見てくれても」

Kj「どっちも好きな奴もいるかもしれないし」


司会者「いるかもしれない、というか」

レジー「それこそドラゴンアッシュが去年ひたちなかに出た日はBABYMETALと9nineが出ててどちらもすごく盛り上がってたわけで、両方見たって人たちも一定数はいたと思うんだよね。そういう状況考えても、AKBもドラゴンアッシュも好きって人は特別な層ではなくて普通に存在すると思います」

司会者「あとこんな人も

74:名無しさん@実況は禁止です:2013/02/20(水) 14:31:54.74:FRCbE9Oi0
15年前はDA聞きながらバタフライナイフを振り回してるのが
かっこいいと思ってた自分が今はAKB聞きながらサイリウムを振り回してるのか
年とったな


レジー「これ自分と同世代だろうなあ。ロック側からアイドルに流れた人たちね」

司会者「たまたまテレビでこんな話になりましたが、Kjは以前AKBについてはこんなことを言ってますね。シングル“Run to the Sun/Walk with Dreams”リリース時のインタビューです

なんというか、俺、AKB48はマジですごいと思ってるのね。やったことのないことをやってるし、青春の全てを賭してあの子たちはやってるわけなんだから。ただ、そういうAKBのメンバーを囲むのがビジネス的なものばかりじゃだめだと思う。だってビジネスマンが音楽をやってるわけじゃないんだから。……青臭くても綺麗事を言っていくのがアートだと思うし、俺らが綺麗事を言わなければ誰が言うんだよ、っていう。

今の俺にはそこはすごく見えてる。俺はAKBのファンの人たちも本当にすごいと思ってるんだ。周りからどう思われようが、働いた金でCDを何枚も買ってる人がいるわけじゃん。実は、その人達が一番俺に近いと思うんだよね。忌み嫌われてようが、それがクリエイティヴでなかろうが、格好悪かろうが、自分が応援したいから応援する。棒を振りたいから振る。あの願望みたいなエネルギーが、俺は音楽に対して、ある。AKBのライヴ中にさ、踊って、掛け声を上げて、汗かいてる人、傍から見たらすげえ滑稽じゃん? だから俺も同じように滑稽なんだと思うんだよね。でも、それでいい。人の目を気にせずエネルギッシュでいる部分では、あの人たちに俺は負けたくないと思う。


レジー「これ、結構唐突に出てくるんだけど、ちゃんとマーケットを見ているが故の発言だなと思いました。見て見ぬふりしてやってたり無関係なものと捉えてる人らよりは全然良いなと」

司会者「「AKBのメンバーを囲むのがビジネス的なものばかりじゃだめだと思う」ってのはほんとその通りですね」

レジー「ねえ。このインタビューは2012年の夏ごろだけど、ますますそういう傾向強まってる気がするわ。で、このドラゴンアッシュとAKBって話をもうちょい続けたいんですけど。この前リリースされたドラゴンアッシュの『THE FACES』というアルバムですが、冒頭に『The Show Must Go On』という曲が入ってます」

司会者「アルバムのテーマ曲的な位置づけですね」

レジー「そうですね。Kj自身も座右の銘だと言っている言葉です。以下はMUSICA2月号のインタビュー」

---この言葉、馬場さんが亡くなった2ヵ月後くらい、つまり2012年の6月末に、”Run to the Sun”の配信リリースに際してウチで記事を作るにあたって建志さんに直筆のメッセージが欲しいってお願いしたんですよ。で、色紙に書いてもらったんですけど、その時に書いてくれたのが、まさに「The Show Must Go On」というひと言で。

Kj「あ、その時からすでにあったんだ!・・・ヤバい、間違った認識のまんまインタヴュー30本くらい受けたわ(笑)。そっか、そんな早い段階からあったのか」

---その時に曲ができてたかどうかはわからないですけど。

Kj「いや、曲はなかった。俺の中の座右の銘だよね」

---なるほど。このスローガンこそが、今回のアルバムの芯であり、そして今のDragon Ashを走らせるものだと思うんですが。

Kj「間違いないね」


司会者「”The show must go on.”、辞書的には「止めるわけにはいかない, 問題があっても続けなければならない」という意味です。ショーは誰かがセリフを間違えても止めることはできないし、いろんなトラブルがあっても続けなければならない。そこから転じて、一般的な物事においても同様に事情があってもやりとげなければならない、という意味で使われる言葉のようです」

レジー「これよりもずいぶん前に『Life goes on』っていう曲もあったけど、あのときの「人生は続く」っていうメッセージよりも強い言葉だよね。で、この「The show must go on」って言葉を聞いたときに最初に思い出したのがAKBのことで。2012年の彼女たちのドキュメンタリー映画のタイトルにこの言葉が使われてます」

司会者「『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』ですね。震災以降の取組み、3回目の総選挙と西武ドーム公演、アイドルの恋愛を巡る問題などが取り上げられています」





レジー「シリアスな現実があってもそれと向き合いながらこのグループは前に進んでいくんだ、という意味合いがこめられたタイトルなんだと思う。で、もちろんKjがこの言葉に行きついたきっかけだったと思われる大事なメンバーの死って話とAKBについての「シリアスな現実」ってのはレベル感が全く違うけど、どちらのグループもいろんな毀誉褒貶に晒されながら今のポジションを得たわけですよね。全くベクトルの違うことをやってるグループだけど、KjからはたまにAKBを意識しているような発言があって、その2グループが掲げたメッセージが同じ言葉に帰着してるってのは不思議な偶然だなあと思いました」

司会者「ドラゴンアッシュもブレイク当時はロック側からもヒップホップ側からもディスみたいなものがあったわけで」

レジー「そうね。そんなこと考えながら改めてあのドキュメンタリー見てると、この2つのグループの足取りってなんか重なる部分もあるんだなあとか思ったんですよね。あの映画で西武ドームでの『フライングゲット』披露ってシーンがあるんですけど。2回目の総選挙で大島優子に負けた前田敦子が3回目で1位に返り咲いてセンターの座を獲得した曲が『フライングゲット』で、それをコンサートで歌う直前にあっちゃんは過呼吸やらなんやらの体調不良に襲われて。この日のコンサートの前から心労がたたって全く本調子でなかったあっちゃんだけど、「あの」選挙で勝ち取った曲だからこそここでステージに出ないわけにはいかない。ぼろぼろの状態で出ていって、踊れるのかあっちゃん!?って感じだったのに曲が始まると渾身の笑顔でパフォーマンスをする、っていうなかなか凄まじい映像」

司会者「あの映画のハイライトの一つですね」

レジー「うん。で、これって言ってみれば99年横浜アリーナ公演の『Viva la revolution』だと思うんですよ」

司会者「はあ」

レジー「いろんな批判を受けて、ダメージを受けながら大きな支持を勝ち取った場所での勝利宣言。歌詞をあらためて見ると、このKjの言葉があっちゃんの姿とリンクするなあと」

ここに立ってる意義が欲しかった だから僕達必死で戦った
勝ちとった 小さなプライドポケットに詰め込んで またここに立ってみる
すこし誇らしげな顔の自分がいる
満面の笑みを浮かべているキミ達がすぐ目の前に見える
(『Viva la revolution』)


司会者「AKBの歌詞は一人称が「僕」の曲も多いし、そう考えると彼女たちの自己言及系の曲の歌詞って言われてもおかしくないかも」

レジー「今回のアルバムについても、僕は『Golden Life』から『Walk with Dreams』の流れがすごく好きなんですけど、この辺で歌われてることも勝手にAKBに重ね合わせながら味わってました。負けたり叩かれたりしてもそれを糧にしていく感じとか、「夢」みたいなものに対するスタンスとか、彼女たちのサウンドトラックになり得る歌だなあとか思ってたんですけど」

儚過ぎる青に 嘆いたあの夜も
星の見えぬ空 向こう照らし出す
the golden life is once
打ちのめされた日も優しくされた日も
僕らの富となる
(『Golden Life』)

ここは居場所なんてないって 本当は皆ほら使い捨て
そんな感覚 抱くよかstand up 一人一人が丸四角三角
滑稽でもそれでもいいさって OK何処へでもfree styleで
思い描いて意外な構図 誰も真似できない未来予想図
それぞれが持つダイヤモンド 一つも同じではないだろ?
そう胸張って舵取り歩く これが夢さって足取り軽く
(『Walk with Dreams』)




司会者「そんなに何でもうまくいかないっていう諦念みたいなものがありながら、それでも前に進んでいこうとする、進んでいくしかないっていう姿勢はもしかしたら重なる部分があるかもしれないですね。KjがインタビューでAKBの話をしてたのも、そういう部分へのシンパシーがどこかにあるのかもしれないというか」

レジー「もちろんどこまでいっても推測の話でしかないけど、「タフに戦っている」人たちの足取りは思わぬところでリンクするんだなあなんて思いました」

司会者「わかりました。ぼちぼちまとめに入りたいのですが、実際問題としてこの2つのグループが接触する可能性とかあるんですかね」

レジー「いやー、どうなんだろうね。アイドル界隈でこれだけロック人脈の活用が進んでるのに、48グループはなかなかそういうことしないわけで」

司会者「ノースリーブスの取組みも単発で終わった感じですね

レジー「だから可能性は薄いと思うけど、Kjって女性ボーカル活かすのほんとはすごく得意じゃないですか。それこそSugar Soulの『Garden』もKj作だし、持田香織との絡みもあったり」




Dragon Ash - wipe your eyes feat... 投稿者 ASHIKASAN

司会者「Kjがアイドル曲書いたらそれこそ大事件になりますね」

レジー「うん。で、格的なことを考えるとそれをやれるアイドルはAKBだけのような気がするんだよね。組閣だなんだってそんなことで賑やかしするなら、楽曲関連で衝撃を与えてほしいです。ま、グループの構造上それがあり得ないことはもう十分わかってますけど、言うのは勝手ということで。今回はこんな感じでいかがでしょうか」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「ちょっといくつか気になってる新譜があるのでそんなことをやるかもしれないです。仕込んでいる企画もあるので予定は未定で」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

pitti blog便乗企画:マイ年間ベスト 2010年・2011年

司会者「「ネットの音楽オタクが選んだ2013年の日本のアルバム」がかなり話題になったpitti blogにて、同様の企画を2010年、2011年、2012年にて行うそうです」

レジー「すごいよね。頭が下がります」

司会者「経年で見てわかってくることもいろいろありそうですね」

レジー「前ここでも書いたけど、このチャートって日本の「オルタナティブ・チャート」だからね。4年分見ると日本の「オリコン以外の音楽」がどういうことになってたのか、たくさん発見があると思います。こちらの記事に各年のベストアルバムの募集要項が載っています。2月28日まで集めるそうなので、まだの方はぜひ」

司会者「2012年に関しては以前このブログでも選んでますよね」

レジー「うん。すでに集計していただいてます」

【2012年総括】マイ年間ベスト10枚(10位~6位)
【2012年総括】マイ年間ベスト10枚(5位~1位)


司会者「特に気になることとかがあれば」

レジー「やっぱりトマパイがどのくらい上に食い込むかってところかな」

司会者「このブログが始まったのは2012年の夏なので、2010年、2011年に関しては記事がないですね」

レジー「そうね。今まで曲は選んでたけどアルバムは選んでなかったんだよね。なので、この企画向けに2010年、2011年のアルバムを10枚選んでみました。今回はそれをお送りします」

司会者「2011年、2010年の順に行きましょうか」

レジー「カウントダウン方式で。タイトルに動画リンクを埋め込んでるので、気になるものは聴いてみてください。2014年の今から振り返って選んだものなので必ずしも当時の温度感を正確に反映しているかは分かんないですが、選んだ感じで言うとあー確かにこういう年だったなって空気を感じました。まずは2011年からどうぞ」


10. 『SOUND BURGER PLANET』/かせきさいだあ

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9. 『s(o)un(d)beams』/salyu×salyu

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8. 『Ray Of Hope』/山下達郎

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7. 『魔法のメロディ』/さよならポニーテール

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6. 『ex Negoto』/ねごと

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5. 『鼓動の秘密』/東京女子流

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4. 『megaphonic』/YUKI

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3. 『レキツ』/レキシ

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2. 『わたし開花したわ』/パスピエ

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1. 『JPN』/Perfume

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司会者「Perfumeが1位です」

レジー「これは文句なし」

司会者「2013年のランキングでは『LEVEL3』が全体の1位になってました」

レジー「『JPN』がどうだったのかというのがすごく興味がある。あとこの年に出会ったパスピエが2位。パスピエについては後追いで聴いて上にする人が結構いるような気がするので、ゲタを履いた順位になるのではと予想」

司会者「なるほど。あと印象に残ってるアルバムとかあれば」

レジー「salyu×salyuかなあ。なんかライブのユースト見て目ん玉飛び出た記憶が。結局一度も生で見れずに残念でした。あとねごとに関してはこのときが自分の中でマックスなんですよね。個人的には、このアルバムの瑞々しさを取り戻してほしいなあと思っています」

司会者「わかりました。続いて2010年です」


10. 『ファンファーレと熱狂』/andymori

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9. 『amp-reflection』/school food punishment

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8. 『ループする』/ふくろうず

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7. 『幻聴と幻想の現象』/ピロカルピン

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6. 『スポーツ』/東京事変

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5. 『友だちを殺してまで。』/神聖かまってちゃん

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4. 『本日は晴天なり』/サニーデイ・サービス

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3. 『vent』/serph

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2. 『ごめんね』/ふくろうず

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1. 『うれしくって抱きあうよ』/YUKI

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司会者「YUKIが1位ですか」

レジー「この時は何かが憑依してたよね。ひたちなかのライブもすごすぎて、大枚をはたいて国際フォーラムのライブのチケットをゲットしたわ」



司会者「2位はふくろうずで、8位と合わせて2枚入っています」

レジー「この年はふくろうずとの出会いが一番インパクトあった。かまってちゃんを見に行ったときに知ったんですよ」




司会者「シャムキャッツ見なかったんですね」

レジー「もったいないことをした。ふくろうずはパスピエみたいな後追い嵩上げもないだろうから、出てきた順位がわりと当時のポジションなんじゃないかなと思う。serphは11年になってからよく聴いてたので11年のアルバムだと勝手に思ってたんだけど、調べたら10年だったね」

司会者「あと2010年はサニーデイの復活がありましたね」

レジー「これねー、ひたちなかで見たけど感激したなあ。この人たちは青春のBGMだったので。昔の曲ほとんど歌詞覚えてて自分でびっくりした。そんな感じでこのランキング自体で存分に酒が飲めると思うんですが、とりあえずあくまでも集計用に出したものなのでこんな感じで。またランキング出揃った段階でもしかしたら何か書くかも」

司会者「わかりました。あらためて選んでみてどうでしたか」

レジー「最初にも言った通りまあこういうの聴いてたよねって感じではあるんだけど、今に比べると聴いてる量も少ないし幅も狭いね」

司会者「あー」

レジー「こうやってみると、僕自身も2010年くらいからは徐々に音楽から遠ざかっていくフェーズに入ってたのかもなあとか思った。それがブログ始めてこういうことになるんだから人生わからんね」

司会者「アウトプットする場所が固まるとインプットの質も上がりますよね」

レジー「ほんとそれを実感した。だからこれ読んでる自分と世代の近い人たちでちょっとずつ音楽に疎くなってるかも・・・みたいな人にとっては、ブログを始めるってのは一つの特効薬になるかもしれないなと思いました。今回はそんな感じで。ランキングの発表楽しみにしています」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「んー、いくつか書きたいことはあるんですがちょっと考えます」

司会者「できるだけはやめの更新を期待しています」

【第4回】あの1023円で何が買えたか? -もはや誰も顧みない90sJ-POPを勝手に供養する-

レジー「前回の予告通り、今回は『あの1023円で何が買えたか? -もはや誰も顧みない90sJ-POPを勝手に供養する-』の4回目をお送りします」

司会者「第3回が7月だったので結構間が空きましたね」

レジー「いろいろとタイミングがね。意外とファンがいるらしいですよこの企画。お待たせしました。久々なのでルールを改めて」

アマゾンを巡回して「1円で買える90年代半ば~後半デビューのさして売れなかった人たち」のCDを3作品発見して回収(送料340円×3枚、総計1023円)→その中身について自分の思い出も交えて話をする

司会者「これまで取り上げたのはこの辺です」

第1回:After me/rough laugh/CURIO
第2回:cool drive makers/ZEPPET STORE/ROBOTS
第3回:SMILE/オセロケッツ/坂本サトル

レジー「こうやって並べるとなんか独特の香りが立ち込めてくる感じがあるな。そう言えば、KEYTALKってバンドあるじゃないですか。何かこの人たちってここで出してるような90sバンド感をうっすら感じるんだよなあ。「ロキノン的邦ロック」みたいな概念が生まれる前のバンドサウンド」



司会者「結構人気あるみたいですね」

レジー「この曲しか知らないけどわりと好きです。というわけで本題に入ると、今回の3枚はこちら」

90s4.jpg

司会者「さらにマイナー感が増してる気が」

レジー「まあここまできたらどれも変わらんよ。早速いきましょう」


『PEPPERLAND ORANGE ~夏の魔法~』/ PEPPERLAND ORANGE





司会者「これ販売価格10円になってますね」

レジー「僕買ったとき1円のあったんですよ。危ない危ない。これ前から取り上げたかったのに対象外になるところだった」

司会者「ペパーランドオレンジは1998年にメジャーデビュー、1999年に活動休止となりました。動画で貼った『夏の魔法』がポカリスエットのCMソングとして使われていました」



レジー「この曲しか知らなかったけど、ほんとに一瞬しか活動してなかったんだ。ちなみにこのアルバムにはセルフライナーノーツが入ってるんだけど、これ読むといろんなこと考えすぎて混乱してる感じがにじみ出てて、活動が長続きしなかった理由も何となくわかった気になってしまう」

司会者「少し引用してみましょう」

凝りに凝ったアルバムを作ろうと思えば、今すぐにでも出来たけれど「果たしてそれで良いのか?」と疑問を持ったのです。
(中略)
俺達が直に「見て、聴いて、触れて、感じたもの」だけを身体に吸収して、消化出来た物だけを「筋の通った俺達のやり方」で吐き出して行こうと思っています。二人で一緒にやっているから、一つの物の「見方、感じ方」が違って当たり前です。だからこそ「二つの個性の幅」を出して行けた方が良いと思っています。
「当たり前」になりたくないし、ちっぽけな概念にも縛られたくない。常に「現在」であり続けながら、みんなと一緒に成長して行きたいと思っています。そして、ペパーランドオレンジはユニットではなくて間違いなく「バンド」です。


レジー「正直なところこれ読んだだけだとどういう文脈でこの文章が出てきてファンの方はどう受け止めたかってのが全く分からないんだけど、いろいろ考えてしまうタイプの人たちだったのかね。今の時代だったらツイッターでこういうこと頻繁に発信して話題になったりしたんだろうか。で、ここで紹介した『夏の魔法』は後藤理沙の可愛さも相まってとても好きな曲でした」

司会者「後藤理沙は翌年のポカリのCMにも出演しています」



レジー「こっちのが有名かもね。センチメンタルバス」

司会者「後藤理沙はASAYANのオーディションにも出てましたね。池脇千鶴が選ばれた三井のリハウスのオーディションでした」

レジー「あれすごい一生懸命見てたんだけど、考えてみたらいわゆるアイドル的なものに初めてときめいたのがあのオーディションだった気がする。男子校ど真ん中の時期でこんなかわいい女の子たちと仲良くなりたいと思いながら見てたわ」

司会者「そんな後藤理沙もいまやAVに出る時代です」

レジー「この記事書くにあたって調べてたら中身のキャプチャが貼ってあるブログとか見つけたんだけど、全くときめかなかった。見た目の変わり様も含めてほんと辛い気持ちになった」

司会者「後藤理沙の話ばかりしてますけど肝心の音の方はどうですか」

レジー「アルバムの1曲目からわりと重めのギターが鳴ってて、想像してたよりもバンド然とした音でした。意図的に曲間が短くなってたり、コーラスワークが何気に凝ってたり、音楽的な企みのあった人たちなんだろうなあと思いました。あとは何となく歌詞が恥ずかしい感じというか、最近ここまでど直球な甘酸っぱいラブソングみたいなの意外とないんじゃないかなあ。『二人乗りの自転車』って曲があるんですけど」



司会者「デビューシングルです」

レジー「ど頭の歌詞が「二人乗りの自転車 急な坂道必死に飛ばした 強くしがみついた君の温もり幸せ感じてた」で、幼馴染の君とラムネを飲んだりふとした横顔に色気を感じたりするんですよ」

司会者「AKBの曲っぽいな」

レジー「そうですね。『二人乗りの自転車』って曲はAKBでもあるみたい」



司会者「アイドル絡みでいうと、ボーカルだった佐久間誠さんはBuono!の『消失点』の編曲などアイドル曲も手掛けてますね」



レジー「この曲は知ってたけどペパーランドオレンジの人が噛んでたは想像つかなかったわ。こういうリンクは嬉しいです」


『PRESENT』/RAZZ MA TAZZ





司会者「続いてはラズマタズです。94年メジャーデビュー、99年に解散しました」

レジー「このバンドはいつ取り上げようかとずっと思ってたんですよね。この企画のゼロ回目的な記事でも触れてるんですけど、もしかしたら「ポストミスチル」的な動きの走りなのかな」

司会者「ここで紹介した『PRESENT』は96年のリリースで、オリコン2位を記録しました」

レジー「ヘイヘイヘイにも出たし売れかけたんだよね」

司会者「以前「象の小規模なラジオ」に出させていただいたときにも言及しましたね」

レジー「そうですね。あの辺のやり取り印象的だったから書き起こしてみます。動画を貼った『Season Train』を流した後のパーソナリティーの皆さんとの会話です」

江戸原「これがまた懐かしい、RAZZ MA TAZZで『Season Train』でした」

レジー「こういう場で改めて聴くとちょっと恥ずかしい気持ちになるのはなんでですかね(笑)」

成川「衒いのないメジャーコード・・・(笑)」

江戸原「『MERRY-GO-ROUND』ではないんですね」




レジー「なんで『Season Train』かというと、これも恥ずかしい話なんですけど高校のとき僕これバンドでコピーしてたんですよ」

一同「(笑)」

レジー「この鼻にかかった歌い方をしてた記憶があります」

江戸原「90年代のバンドの鼻にかかった歌声は何なんですかね。でも当時の音は何か統一感ありますよね」

レジー「この辺はミスチル・スピッツ以降の歌をちゃんと聴かせるロックバンドフォーマットというか」

江戸原「ちょっと世代が下のやなはるに聞いてみましょうか。これ初めて聴きましたか」

やなはる「初めて聴きました。バンド名も初めて知りました」

江戸原「どんな感じでしたか」

やなはる「OLが聴けるロック」

(一同爆笑)

司会者「この「OLロック」って名言ですよね」

レジー「音の特徴を絶妙に表している。あとは帯に時代の空気を感じる文言が」

razz.jpg


司会者「先着10万名」

レジー「今ならこんなこと軽々しくできないよね。10万枚ってもはやヒットの基準だもんねえ。このサイトによると96年は年間チャート100位でも24万枚。隔世の感があります」


『HomeMade』/SweetShop





司会者「今回のラストはスイートショップです。99年にメジャーデビュー、2003年に解散。このアルバムは99年リリースのファーストアルバムです」

レジー「このアルバムも当時の作品の御多分に漏れず、管楽器などのバンド以外のミュージシャンが生音がアサインされています」

司会者「時代を感じます」

レジー「金原千恵子ストリングスとかも参加してるからね」

司会者「プロデュースはスピッツでおなじみの笹路正徳です」

レジー「ずいぶん豪華なメンツですね。で、音なんですが、これまで「ポストミスチル」的な人たちをいくつか出してきたけど、実はこれが一番「ミスチルを意識した」音のように感じました」

司会者「ミスチルの99年というと『DISCOVERY』が出たころですね」

レジー「「ポップで爽やかなミスチル」とはすでにわりと距離感あったし、そこに「ミスチルっぽい音」を当てようって意図があったんだろうか。その辺はよくわからないけど、関わってる人とか最終的なアウトプットとかから見て「90年代ミスチル・スピッツフォロワー歌ものギターバンド」の集大成的な人たちなのかもと思いました」

司会者「そのわりには知名度低いですね」

レジー「だってもう99年ですよ。くるりもナンバーガールも世の中に出て、ライジングサンの1回目が行われた年ですからね。さすがに注目されるのは難しかったんじゃなかろうか」

司会者「「ポップで爽やか」みたいな音だとゆずが売れ始めてましたしね」

レジー「僕もミュージックスクエア以外で名前聞いたことない。でもこの『雨を見てたよ』はすごく印象に残ってるんだよなあ。ラジオ音源録音して何回も聴いたわ」

司会者「ボーカルの近藤さんはバンド解散後ソロとしても活動していて、コンポーザーとしても活躍されています」

レジー「ゆきりんのソロ曲もこの人が書いてるのね」



司会者「他にもAKBやノースリーブス、あとV6とかにも曲提供しているようです」

レジー「最初のペパーランドオレンジもそうだし、以前取り上げた坂本サトルもそうだけど、この辺の人たちはわりとアイドルと接点持ってるんだよね。これはたびたび書いていることですが、アイドルがブームになってたくさん楽曲が必要になると作り手ももちろん必要になってくるわけで、そういうときに「決して売れはしなかったけどメロディメーカーとしてのセンスのある人たち」ってのが日の目を見るわけですよね。この循環は素晴らしいと思う」

司会者「才能の有効活用ですね」

レジー「さすがに最近「アイドルなんて曲も書けなくてクソ」みたいなこと言う人は減ってきてるとは思うけど、そういうことではなくて「結果的にいろいろなミュージシャンが活躍できるプラットフォームとしてのアイドルの存在意義」ってあるよねというのを改めて感じました。この企画は自分としてもいろいろ発見があるので楽しい。というわけで今回はこんな感じで」

司会者「わかりました。次回はどうしますか」

レジー「後ろで走らせてる企画がいくつかあるんですが、もろもろでき次第って感じで。しばしお待ちください」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」

話題沸騰の企画「ネットの音楽オタクが選んだ2013年の日本のアルバム」に関する雑文

司会者「前回の紅白とサカナクションについての記事のアクセスが大爆発しました」

レジー「あれなんだったんだろうね。特に波紋を呼ぶような内容でもなかったと思うんだけど」

司会者「はてブの数もかなり久々に100を越えまして」

レジー「ホッテントリ×Gunosyの破壊力すごいなあ。まあいいや。で、今回は予告通り「ネットの音楽オタクが選んだ2013年の日本のアルバム」という先日発表された画期的なランキングについてやりたいと思います」

司会者「「pitti blog」での取り組みです」

レジー「これほんとすごいよね。ネット上で発表されてる日本の音楽に関する2013年ベストをプロ・一般問わずひたすら集めて、ランキングごとにポイントを振って集計するという」

司会者「詳細な集計方法はこちらのページでご確認ください。FAQに載っていたものを抜粋します」

データ等のページに出来る限り記載していますが、基本的には僕がGoogleやtwitterを用いて検索して見つけ出した各ブロガーの年間ベスト記事からデータを集計してランキングを作成しました。洋楽込み/邦楽込み/アイドルのみ等のジャンルに関わらず、日本の音楽作品だけを抽出して集計しています。

 採点方法は基本的に一人の持ち点は最大55Pで、「1位10P、2位9P・・・10位1P」という方式で採点しています。順不同の10選は一律5Pずつ採点しています。


レジー「集めたランキングは約260とのこと。ほんと素晴らしいです。これだけ集めるとかなり信憑性のあるデータになってるんじゃないかなと思います。なかなか既存メディアだとできないもんねこういうの」

司会者「JAPANとかMUSICAみたいな「オリコンとは違う世界観」でやってる人たちも年間ベストやらないですしね」

レジー「いろいろ事情はあるにせよつまらないと常々思ってるところです」

司会者「ミュージックマガジンは毎年やってますね年間ベスト」

レジー「今年のも見たけど、日本のロック部門であまちゃんが1位だったのがなんかピンとこなかったのとJ-POP歌謡曲の方も含めてコメントの温度感がどうも自分に合わなかったので特に読み込むこともなく立ち読みで終わってしまいました」

司会者「今回はこのランキングを起点に話を進めるので、まだ見たことない方は先に見ていただいた方がいいですね」

150位-101位
100位-51位
50位-1位

レジー「そうですね。見た方も別ウィンドウで開きながら読んでもらうのがいいかも」

司会者「まずはどういう視点で話を始めますかね」

レジー「とりあえずランキング全体の傾向みたいな話を2つしたいんですけど、150枚全部で語るの大変なので一回上位50枚に絞って論を進めたいなと。まず、上位50枚の発売月についてカウントしてみました。それがこちら」

blog_jiki.jpg

司会者「四半期を追うごとに選ばれる作品数が増えますね」

レジー「年末に選ぶものだから仕方ないかなとは思うけど、上期と下期で比較すると19枚と31枚で結構差が出るね。カウントする前は12月の作品が減るのかなとか思ってけどそんなことはなかった」

司会者「この辺はリリースの分母の問題もありますから何とも言えませんね」

レジー「うん。そのあたりの深い分析はさらに誰かやってくれると嬉しいです。次に、オリコンの年間チャートとの重なりについて」

司会者「このランキングとオリコンいずれも50位以内に入った作品は以下の6作品です」

blog_chofuku.jpg

レジー「これを多いと見るか少ないと見るかってところなんですが、個人的にはまあこのくらいだろうな重なるのはっていうのが印象です。たとえば日本のロックの変曲点みたいに言われる98年、もっともCDが売れた年でもありますが、その年のオリコン年間ランキングを見たんですけど、その年にこういうランキングやったとして両方の50位以内に入りそうなものの数ってやっぱりそのくらいだと思うんですよ」

司会者「ブリグリ、ジュディマリ、Cocco、山下達郎、スピッツ、イエモンくらいですかねえ」

レジー「もうちょっと緩く見てもせいぜいプラス2作品くらいだと思うんだよね。いつの時代もどメジャーなものと「音楽好き」が支持するものの距離感ってこのくらいなのかなとか思いました。98年以上に嗜好もメディアも細分化されてる状況を考えると、今回の結果はむしろよくこれだけ重なったなって言い方の方が正しいのかもしれないです。というのがざっくりした傾向の話。ここからランキングの中身の話をしたいなと。まず、話のとっかかりにこのブログで発表した「今年の10枚+次点」との重なり具合を見てみたのがこちらになります。カッコ内が「ネットの音楽オタクが選んだ2013年の日本のアルバム」での順位です」

(18) 1位 date course/lyrical school
(109) 2位 Signed POP/秦基博
(1) 3位 LEVEL3/Perfume
(41) 4位 Cry Like a Monster/のあのわ
(97) 5位 LIFE ANEW/高橋幸宏
(59) 6位 クルミクロニクル/クルミクロニクル
(3) 7位 lost decade/tofubeats
(28) 8位 CIDER ROAD/UNISON SQUARE GARDEN
(-) 9位 Party!!!/OK?NO!!
(117) 10位 T H E/tricot

(-) 次点 CUE/9nine
(10) 次点 ダーティーサイエンス/RHYMESTER
(144) 次点 HUE CIRCLE/YeYe
(27) 次点 Melody Palette/Negicco
(8) 次点 演出家出演/パスピエ
(36) 次点 TOWN AGE/相対性理論
(23) 次点Stranger/星野源
(102) 次点 broken record/ホシナトオル


司会者「マイ年間ベストでも全体のランキングでもトップ10に入ったのはPerfumeとtofubeatsの2作品です」

レジー「まさかPerfumeが1位とはね」

司会者「予想外でしたか」

レジー「それなりに上位だろうとは思ってたけどまさか1位だとは思わなかった。やっぱりこの人たちは史上最強のアイドルですね。「Perfumeとはアイドルか」的宗教論争は置いておくとして。ただ一つだけ言っておくとすると、たまに「こんなに支持されているPerfumeをいまだにアイドルとして語るか」みたいに言われることがあるんですけど、こういう「アイドル」そのものに対する蔑視意識が内在化されてる意見は基本無視していいんじゃないかなと思ってます。あとトーフさんに関しては納得ですね」

司会者「トップ5の5枚の中で、唯一オリコンのトップ50に入っていない作品です」

レジー「この人の立ち位置を表してる感じで面白いと思う。マイ年間ベストの話に戻ると、のあのわが話題にならなかったと言いつつ意外と上の方だったなというと、秦基博はほんと無視されてるなーという印象。マジでみんな聴こうよあのアルバム」




司会者「そういう話で言うと、OK?NO!!のアルバムが唯一150位圏外でした」

レジー「まだ知名度が低いのかなあ。おすすめですよ。インタビューもしてますので読んでない方はこちらからどうぞ」

司会者「ボーカルのreddamさんはソロアルバムも先日リリースしました」



レジー「週末の朝とかのんびりしたいときに聴きたい音ですね」

司会者「reddamさんは最近吉田ヨウヘイGroupに加入したとのこと」

レジー「吉田ヨウヘイGroupのアルバムは62位に入ってたね。僕自身は悩んで選外にしてしまいましたが、すごく良いアルバムです」





司会者「62位の吉田ヨウヘイGroupの隣に、スカートが63位で並んでます」

レジー「そうですね。このランキングっていわゆるロキノンっぽいバンドと並列で特定層にとっては敷居が高いというかどこからアクセスしていいかわからないであろう「インディー系」とか「フリーダウンロード」とかそういう類の作品がバンバン入ってるから、今まで知らなかった音楽に出会うのにほんと最適だと思います」

司会者「55位のmöscow çlubや96位のmay.eはフリーで聴けます。どちらも一部では話題になった作品です」

レジー「なかなか単発で盛り上がってるのを見てもそこに手を出せなかったりもするじゃないですか。でもこういうランキングにまとまってくると改めて聴いてみるきっかけになる。年間ベストってそういう面白さがあると思うんだけど、このランキングはその究極系だよね」




司会者「なるほど。他にマイ年間ベスト絡みで言い残したことがあれば」

レジー「そうですね、僕8位に選んだユニゾンなんですけど、このランキングだとカナブーンやクリープハイプより上なんですよ」

司会者「ユニゾンが28位、カナブーンが29位、クリープハイプが47位です」

レジー「まあクリープハイプとカナブーンを並べて語ること自体どうよって感じもするけど、「みんなでサークルモッシュ!わちゃわちゃ☆」みたいな「邦ロック好き」はあんまり自分の趣味嗜好を発信する側には行ってないのかなっていうことをこの結果見て思いました。そういう人たちが「ザ・ロキノン」みたいな年間ベストいっぱい作ってたら、この2バンドもっともっと上位にいくはずだもんね。こんな感じでここまでがマイ年間ベストと全体のランキングのズレからの話でしたが、ここからはそういうの関係なくランキングをザーッと見て気になったところについてやっていきたいと思います」

12位  マキシマム ザ ホルモン『予襲復讐』
143位 ONE OK ROCK『人生×僕=』


司会者「13年においてセールス的にも頑張った日本のロックアルバムとして名前の挙がる2作ですが、このランキングではずいぶんと差が出ました」

レジー「これもさっきのユニゾンとカナブーンクリープハイプ話のところと同じ話ですね。ネットでいろいろ言いたい層にホルモンは刺さってて、ワンオクはスルーされてると。そう考えるとホルモンってすごいいいバランスで支持されてるんだなあ。ただ騒ぎたいだけみたいな人たちをおさえつつ、音楽を「語りたい」人たちからも信頼されてるんだ」

司会者「『予讐復讐』については配信もレンタルもなしという流通形態が話題になりました」

レジー「正直な話、一見さんにはきつい形だよね。ワンオクはこれ見て聴いてみるかと思いレンタルしてきたんだけど、ホルモンについてはこの先聴くことがあるのかどうか」

8位 パスピエ『演出家出演』

司会者「パスピエのアルバムがトップ10に入りました」

レジー「もうさ、これ絶対レジーのブログ効果でしょ」

司会者「そうなんですかね」

レジー「そうであってほしいって感じかな。一応ネット上ではがんばって盛り上げてきた自負はあるんだけどね。とにかくこの結果はすごくうれしいですわ。僕は次点にしてしまいましたが、これから上にいくバンドの勢いが詰まったアルバムだと思ってます。あとはさっきのホルモンの話じゃないけどファン層のバランスだよなあ」

30位 片想い『片想インダハウス』
31位 禁断の多数決『アラビアの禁断の多数決』
32位 μ's『ラブライブ! μ's Best Album Best Live! Collection』

56位 Rくん『Rくん』
57位 BRAHMAN『超克』
58位 キリンジ『Ten』
59位 クルミクロニクル『クルミクロニクル』

司会者「普通のランキングでは並ばなそうな作品が続いているところをピックアップしました」

レジー「この辺はこのランキングの醍醐味だよね。若手、ベテラン、アイドル、声優、インディー、こうやって並んでるのを見るといろんな人が言ってる「2013年の日本の音楽は豊かだった」ってのをすごく実感します」

司会者「特に気になった作品とかありますか」

レジー「とりあえず『ラブライブ!』に関しては名前だけは聞いたことありましたが何も知らないので聴いてみようかなと。この前TSUTAYA行ったらレンタル中だったんだよな。代わりにこのランキングにも入ってた豊崎愛生と竹達彩奈を借りた。前者はピンとこなかったけど後者は良かったです」

122位 UNCHAIN『Love&Groove Delivery』
139位 UNCHAIN『Orange』


司会者「カバー盤とオリジナルアルバムの両方がランクインしました」

レジー「カバー盤の話はこの記事でちらっとしましたね。『Orange』も出たときに聴いたけどそこまで盛り上がらなかったんだよなあ。どうもこのバンドは最初の印象が強すぎて」

司会者「結構好きでしたもんね」

レジー「うん。ほんとに最初の方ね」



司会者「懐かしい」

レジー「こういうバンドがしっかりアルバム出して地道に支持されてるのがシーンの分厚さにつながってくると思います。僕もできる限り若いバンドだけじゃなくて継続して聴いていきたいと思いました」

26位 BELLRING少女ハート『BedHead』
27位 Negicco『Melody Palette』
125位 東京女子流『約束』

司会者「いわゆる「楽曲派」的な人の支持を集めそうな作品です」

レジー「この順位に2013年の女子流の苦境が表れてる感じがあるよね」

司会者「2012年にこの企画があったらたぶん『Limited addiction』がベルハーやNegiccoくらいのところに入ってきてた気がします」

レジー「個人的にも『約束』はあんまりのれなかったんだよね。その後のシングル含め女子流だいじょぶか?って話はこの記事とかこの記事でもしたんですけど。次のツアーには「Royal Mirrorball Discotheque」っていう期待せずにはいられないタイトルがついてるので、今年は巻き返しを期待したいと思います。ランキング個別に関してはこんな感じですかね」

司会者「わかりました。それではぼちぼちまとめていただけますと」

レジー「改めて思うけどほんとこれ集計大変だったと思うんだよね。面白い素材を提供していただいてありがとうございましたっていう話と、これって「ジャンルを横断したメディア」っていうものの一つの理想形のような感じがしました」

司会者「様々なタイプの音楽が俎上に乗ってます」

レジー「もちろんここにもかなり偏りはあるんだろうし、たとえばボカロ作品が全然ないじゃんとかいろいろケチはつけられるんだとは思うんですよ。ただ、「オリコンはジャニーズとAKB関連で独占」「その他はジャンルごとにバラバラ」って感じで「今の時代の音楽シーン」っていう大きなかたまりの輪郭みたいなものが見えづらくなっていた時代に、「音楽を好きな人が支持している作品群はこれです」っていうものが納得性のあるデータに基づいて出てきたというのはものすごく大きいことだと思う」

司会者「なるほど」

レジー「要は日本の「オルタナティブ・チャート」ってことでいいんじゃないですかね。音楽の話をする際に「オルタナティブ」って言葉はかなり形骸化しつつあって、たとえばアジカンっぽいギターバンドは全部「オルタナティブロック」みたいなよくわからん感じになってる気もするんだけど、語義から忠実に考えると「ネットの音楽オタクが選んだ2013年の日本のアルバム」の150枚ってのが日本のポップミュージックシーンにおける「オルタナティブ」、つまりオリコンとは異なる基準によって選ばれた今の時代を代表する作品になっていると。で、そのランキングの1位がPerfumeだというのが僕としては本当に喜ばしいです。というわけで今回はこんな感じで」

司会者「わかりました。では次回はどうしますか」

レジー「おそらく久しぶりに「あの1023円で何が買えたか? -もはや誰も顧みない90sJ-POPを勝手に供養する-」をやると思います」

司会者「できるだけ早めの更新を期待しています」
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